余命宣告24日目 ページ24
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「まぁ。今日はバスの気分じゃなかったんです。」
「あれ？よく見なくてもAtomさん！？うちのチビがファンなんですよ！な、なんかサイン！」
そう言って興奮し出す運転手さん。サインは後であげるから取り敢えず出発して欲しい。なんて心の中で思う。
「ありがとうございました。」
無事サインを書いて最寄り駅に着いた。お金を払いタクシーを降りて空気を吸い込む。あと5ヶ月に迫ったからなのか、感慨深くなる。
人々の雑踏。話し声、車の音それらが雑音と化しているこの世界。案外今の世界も悪くないと思う。人を感じていられるから。
「帰ろっかな。」
「A？」
不意に名前を呼ばれて振り返る。そこには私服で仕事帰りらしい轟くんが居た。
「轟くん！一緒に帰る？」
最近性格的に明るくなれた気がする。今だって轟くんを見た瞬間、雑音など存在しなかったかのように轟くんの声だけが耳に入って来る。
「あー帰りたい……んだが、今日は予定が。」
「あっ！焦凍！待った？」
「優仁。」
優仁と呼ばれた女の子は私よりも身長が低く、ぴょんぴょんとはね回る兎のような可愛らしい女の子だった。今どきの20代。と言う服装に、整えられた髪とキレイめなメイク。
それに対し私は身長160前半、今の服だってロングTシャツにジーンズパンツと言う在り来りな服装。そしてノーメイク。あの子には勝てない。本能的にそう思った。
ん？勝てない？何それ？何に対して勝てないの？胸の中に黒いモヤのようなものが生まれる。二人を見ていると胸の当たりが痛む。
「あ、A。じゃあまたな。」
「うん。またね。」
そのモヤの正体に気付いたのは家に帰って時間がかなり経ってからだった。それは突然にやって来て、
「あぁぁ！！」
私……私轟くんの事が……好きなんだ……。
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Nao(プロフ) - 珊瑚さん» ありがとうございます！期待を超えるくらい泣かしてみせますね笑 (2020年1月21日 9時) (
レス) id: 9cbd37a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
珊瑚(プロフ) - うわ〜。これはいい小説な予感がします。最終回で泣いてしまうかも、更新待っています。 (2020年1月20日 23時) (レス) id: 75cba6923f (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - kagamikoto08さん» そうなんです！！爆豪が元カレでここから色々展開させていく予定なので楽しんでみて貰えたら嬉しいです！ (2020年1月18日 10時) (レス) id: 9cbd37a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
kagamikoto08(プロフ) - 余命宣告悲しいけど、１３日目にして爆豪が元彼って驚きました！ (2020年1月18日 10時) (レス) id: cbbf42e28b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nao | 作成日時：2020年1月15日 22時
