余命宣告22日目 ページ22
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それから試行錯誤し、何とか敵を制圧。警察に取り押さえられた。
「お前らみたいな野次飛ばす人間が居るからオレみたいな異形型は迫害されるんだ！！オレだって好きでこんな個性になったわけじゃない！好きで暴走させたわけじゃない！このヒーロー風情が！お前らだって一歩間違えたら敵になるんだよ！！」
彼は泣きながらそう叫んだ。その通りだ。彼に前科は無かった。たまたま街中で個性が暴走。それをバケモノだと囃し立てる人々。そして無理に鎮圧させるヒーロー。
誰かにとってのヒーローは、他の誰かにとったら敵になる場合もある。
「いい人ヅラしてんじゃねぇよ！！Atom！お前だって敵向きの個性だろうがよ！！」
その言葉は鋭利なナイフとなり、私の心臓に突き刺さった。敵向きの個性。そう言われ続けた幼少期。
私はその日、そのまま家に帰った。
リビングの扉を閉め、その場に座り込む。
《敵向きの個性だろうがよ！！》
頭の中で繰り返し流れている。
「お父さん……私いつまでヒーローすればいいのかな？」
《お前は敵向きなんかじゃない！ヒーローになれる個性だ！》
そう言って励ましてくれていたお父さんはもうここにはいなくて。写真などの形見すらもない。一粒、また一粒と溢れ出す涙。流れ出したら止まらなくなり。その日は日が耽けるまで泣いていた。
ヒーローなんて、目指すんじゃなかった。いつまでお父さんの代わりに償えばいいの？全部お父さんのせいだよ……。
お父さんの代わりに償えば幸せになれると思っていたのに。今じゃ半年後には死ぬ運命。ヒーローなんてしてなかったら、もっと気楽に延命治療を受けられたのかな。価値観だって変わってたのかな。
考えても考えても、変えることの出来ない過去。
そんな過去に私はずっと、ずっと囚われ続けている。
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Nao(プロフ) - 珊瑚さん» ありがとうございます！期待を超えるくらい泣かしてみせますね笑 (2020年1月21日 9時) (
レス) id: 9cbd37a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
珊瑚(プロフ) - うわ〜。これはいい小説な予感がします。最終回で泣いてしまうかも、更新待っています。 (2020年1月20日 23時) (レス) id: 75cba6923f (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - kagamikoto08さん» そうなんです！！爆豪が元カレでここから色々展開させていく予定なので楽しんでみて貰えたら嬉しいです！ (2020年1月18日 10時) (レス) id: 9cbd37a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
kagamikoto08(プロフ) - 余命宣告悲しいけど、１３日目にして爆豪が元彼って驚きました！ (2020年1月18日 10時) (レス) id: cbbf42e28b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nao | 作成日時：2020年1月15日 22時
