最終回 ページ18
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「あの、轟さん。これ、Aさんから預かっていた手紙ですわ。」
Aの葬儀の後、八百万から渡された一通の手紙。そこには、半年前から今までを綴ったAの気持ちがあった。
俺はそれみてまた涙が溢れてくる。
そこには日常的な事や、付き合ってからの幸せな日々が書かれていた。
[貴方の事だから、私がいなくなったら何も出来なかったって後悔すると思う。それだけは絶対にしないでね。私は焦凍くんからこの半年間本当に色んなことをして貰えたし、色んなものを貰った。本当の本当に幸せでした。ありがとう。
むしろ私の方が何も出来なかった気がする。いつもいつも迷惑かけて、本当にごめんね。身体が痛いときには優しく背中を摩ってくれたり、何も言わずそばにいてくれて、とても嬉しかった。
あとね、子供の名前考えたの。男の子なら……それで女の子は……どう？素敵でしょ？それぞれには意味があってね、こんな理由なんだ……。
P.S.私なりに頑張って考えたんだよ？
Aより
そしてこの手紙はこれから産まれてくる私達の子供へ
〇〇へ
貴方のパパはとても立派な人です。ママはお星様になってるんだよ。いつでもあなたを見守れるために、良く見える空からあなたを見ているの。だから安心して。
逢いに行くことは出来ないけれど、いつでも私はあなたの味方。いつでも私はあなたのそばにいる。その事を忘れないでね。愛してるよ。大好きだよ。自慢の子供だよ。
ママより]
そうだ。そうだよな。お前はいつもどこかで見守ってくれている。そう信じて、前に進むしかねぇんだよな。
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「パパー！早くママの所行こうよ！僕お話したいこといーっぱいあるんだ！」
「あまり走るな。転ぶぞ。知ってるか？お墓で怪我すると一生治らねぇんだぞ？」
あれから6年。俺には5歳になる息子がいる。顔立ちはAに似ていて、特に目元なんでそっくりだ。
「まま！」
「ん？そうだな。」
そしてもう一人、2歳になる娘も居る。シングルファーザーだが、姉さん達を頼りつつも一人で頑張っている。朝起きると、Aに挨拶するのが日課である。
Aが居なくなって6年。Aの居た心の穴は埋まらない。でも、それでもいい。そう思える程にAの存在は俺の中で大きくなっている。
「今でも愛してる。A。」
左手の薬指と小指に光る二つの指輪は俺たちの愛が存在している証だ。
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Nao(プロフ) - 桧さん» 素直な感想ありがとうございます！思わず笑っちゃいました笑 (2021年9月13日 22時) (
レス) id: 5e22ad68da (このIDを非表示/違反報告)
桧 - 好きです。 (2021年9月11日 14時) (レス) id: f7e0d06981 (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - シュラスさん» ありがとうございます！！嬉しいです！ (2020年2月9日 15時) (レス) id: 9cbd37a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
シュラス - とても良い小説でした！もっと書いて欲しいです!！他の小説も、勿論読みます！ (2020年2月9日 14時) (レス) id: 7e1b00660a (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - ももさん» 夢主ちゃんとの子供ですよー！細胞を冷凍保存していたので、それを解凍して人工授精させて、代理出産と言う医療法が実際にあるんです。それを使わせていただきました。 (2020年2月1日 10時) (レス) id: 9cbd37a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nao | 作成日時：2020年1月21日 23時
