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審神者「あー…なんか疲れちゃったなぁ…お風呂、先頂いても良い?」
貴方「良いよ」
審神者「それじゃ、さっさとお風呂入って僕は寝るよ。お疲れ様」
貴方「うん、おつかれー」
審神者が廊下を曲がって見えなくなったところで、ひらひらと振っていた手をゆっくり下ろす。
そこでふと、あの老人の言葉を思い出した。
せめて二人の話だけでも聞いてやれ。心の支えになれとは言わん、口に出させるだけで良い。それくらいが一番丁度良いんだ。
貴方「…」
Aは少し廊下を歩いて、寿の部屋に入った。
東の本丸なのに寿の部屋がある。おかしな話だが、考えてみれば寿は自身の本丸より長い時間ここにいるのかもしれない。
静かに開けた襖の向こうには、石切丸と太郎がいた。
貴方「あれ、何してんの?」
太郎『おや…貴女でしたか。主の病が癒える様、加持祈祷を』
石切丸『一応、私達も御神刀だからね。Aはどうして此処に?』
貴方「いや…寿が起きるまで、ここで待ってようかなって」
二人は御幣を持ったまま目を丸くした。
太郎『起きるまで?かなり時間がかかるのでは…』
貴方「ちょっと話したいことあってさ」
石切丸『しかし、夜更かしし過ぎるのも良くないよ。君まで体を壊してしまうかもしれない』
貴方「一応夜中に起きるって言われたから大丈夫だって」
太郎『そこまで大切な話なのですか?』
貴方「んー…まあ、結構」
Aの表情に、二人は顔を見合わせてゆっくり頷いた。
石切丸『…そこまで言うなら、仕方ないね。では君の健康も祈っておこうか』
石切丸は冗談めかしたように、御幣をAの頭の上でワサワサと振る。
そして、行きましょう、と太郎が言うと、二人は立ち上がって部屋を出て行った。
寿の枕元に置いてあった「起きたら呼んでね 東」と書かれた置き手紙をゴミ箱に捨て、部屋の隅っこの方で膝を抱えて待つA。
すると、五分も経たないうちに襖が開いた。
浦島「あれ?Aじゃん」
夜中だと言うのに、浦島の他にも刀剣男士達は次から次へとやって来た。全員が寿のことを心配してやって来たのだ。
Aはふと、寿の為に出来ることを思い付いた。
寿の顔を覗き込む刀剣男士達の様子を、Aは後ろからこっそりと携帯端末で撮影し始めた。
〜追記〜
テスト むり しんどい ((└(:3」┌)┘))
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そると@受験生(プロフ) - いつの間に沢山のコメントありがとうございます!これからも頑張りますぞ〜(*`・ω・) (2017年3月31日 18時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
あやとり猫(プロフ) - 初コメ失礼します!! シリーズを見つけて1章から飛んできました!!面白すぎて涙が出ました(勿論感動でも出ましたよ!!) 鶴さん…みかち…ジジィが尊いことはわかりました(( そして遅くなりましたが続編おめでとうございます!!更新ゆるりと楽しみにしております!!(*^▽^*) (2017年3月20日 1時) (レス) id: ace5edcb89 (このIDを非表示/違反報告)
霧月(プロフ) - 続編おめでとうございます!!鶴丸さぁあん!!!ついに....!ついに....!恋をした!!!!短編も楽しみにしとりますぞ!!! (2017年3月19日 20時) (レス) id: d9abe7bbeb (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - やったいちこめだやっふぃ!!!!続編おめでとうございますありがとうございます、いつも楽しみにしてます! (2017年3月19日 20時) (レス) id: 2ca1777b5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そると | 作者ホームページ:
作成日時:2017年3月18日 11時