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「隣の部屋を貸す、その辺で服でも買って着替えろ。その間に点滴を打ってやる。薬も用意するからしばらく待っていろ」
老人は襖を開けると、部屋の隅に畳んであった布団を敷いて審神者に寿を運ぶよう促す。
審神者「あ…ありがとうございます、何から何まで」
審神者は申し訳なさそうに頭を下げて言ったが、老人は何も言わずに部屋から出てぴしゃりと襖を閉めてしまった。
一度何かを老人に言おうとした審神者はゆっくりと畳の上に座ると、Aに頼んだ。
審神者「ごめんA、ちょっと僕の代わりに服買ってきて貰えない？」
貴方「なんで私？」
審神者「…血まみれの服着た人が、新しい服買い求めてたらどうする？」
貴方「通報する」
審神者「でしょ。ってこの会話さっきもしたよね…」
苦笑いしながら、懐から財布を取り出してAに渡す。
審神者「上も下も汚れちゃったな…僕の今着てる感じのやつ、二組お願い出来る？和服の方が着せやすいし」
貴方「しょうがないなぁ」
そう言ってAは部屋を出た。
老人はすぐそこで点滴のパックを用意している。
それをAは横目で見つつ家を出ようとしたが、突然老人に呼び止められた。
「おい」
貴方「え？私？」
老人は鋭い目をAに向ける。
「お前以外に誰がいる」
貴方「えっーと…何か？」
Aはそう聞いたが、老人は迷ったようにしばらく黙り込むと、俯いて言った。
「…いや、やはり何でもない」
貴方「？」
用が無いなら呼び止めるな！
そんなことを心の中で呟きながら、街に出た。
空はもう真っ暗だったが、街灯に照らされた街は昼間と同じように賑わっている。
適当にぶらついて、Aはふと目に入った服屋に足を運んだ。
見覚えのある普通の服から、現代ではありえないデザインの服まで取り揃えられている。前乱達と来た時もそうだった。
和服のコーナーから審神者の着ていたものと似ている半着と袴を二着ずつ手に取り、会計をする。
財布を開くと、中には見た事もないような貨幣が沢山入っていた。
買い物に行った時は財布(審神者)が勝手に払ってくれていたため、馴染みがなかったのである。
言われた通りの金額をなんとなく揃えて出す。一応合っていたようで、店員は愛想良く挨拶をしてこちらに紙袋を寄越した。
Aは紙袋を手にぶら下げると、小走りで医者の元へと戻った。
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そると@受験生(プロフ) - いつの間に沢山のコメントありがとうございます！これからも頑張りますぞ〜(*｀･ω･) (2017年3月31日 18時) (
レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
あやとり猫(プロフ) - 初コメ失礼します!! シリーズを見つけて1章から飛んできました!!面白すぎて涙が出ました(勿論感動でも出ましたよ!!) 鶴さん…みかち…ジジィが尊いことはわかりました(( そして遅くなりましたが続編おめでとうございます!!更新ゆるりと楽しみにしております!!(*＾▽＾*) (2017年3月20日 1時) (レス) id: ace5edcb89 (このIDを非表示/違反報告)
霧月(プロフ) - 続編おめでとうございます！！鶴丸さぁあん！！！ついに....！ついに....！恋をした！！！！短編も楽しみにしとりますぞ！！！ (2017年3月19日 20時) (レス) id: d9abe7bbeb (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - やったいちこめだやっふぃ！！！！続編おめでとうございますありがとうございます、いつも楽しみにしてます！ (2017年3月19日 20時) (レス) id: 2ca1777b5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そると | 作者ホームページ：
作成日時：2017年3月18日 11時
