ラウンド26 ページ27
滑り込むように大広間に入って来る獅子王を、その場に居た数人は驚いて振り返った。
「…獅子王君?どうしたんだい?」
きょとんとした顔の青江が獅子王に問い掛けると、獅子王は肩で息をしながら言った。
「きょ、今日主を殺すって、聞いて…」
更に青江含む全員が首を傾げたが、その直後、獅子王の『勘違い』に気付いた数人は声を上げて笑い出す。
青江は自身の口元に指を当てがいながら、不思議そうな顔をする獅子王に教えた。
「ふふ、誤解だよ。今夜僕達主を狙うつもりだけど、殺すことまではしないさ」
「…どういうことだよ?」
「あの人の根が黒だとは到底思えなくてね。もしかしたら悪霊に操られて、生霊に仕立て上げられてるんじゃないかって話になったんだよ。だから今夜狙うのは主じゃなくて、その悪霊の方」
獅子王の全身から力が抜け、その場に座り込む。
ろくに物を口にしていない体だ。この短い距離を駆けることさえ獅子王にとっては重労働だったのに、ただの勘違いだったとは。
「んだよ…驚かせやがって…」
確かに大広間にいる者の顔をよく見れば、膝丸、髭切、石切丸、太郎太刀、次郎太刀と、幽霊退治にはもってこいの面子が揃っていた。
膝丸は獅子王に、作戦概要を説明する。
「今から、夜戦に強い青江を筆頭に、悪霊が出て来るのを待つ。出て来なければまたの機会ということになるが…参加するか?」
「する」
食い気味に速等する獅子王に、髭切は肩を揺らして笑った。
壁に掛かっているアナログ時計は、ちょうど二時半の辺りを指している。
「さて、時間も時間だから、そろそろ行こうか。そうだね…青江さんは主の部屋の前。私達は二人ずつに分かれて、廊下の角の辺りで待ち伏せよう」
石切丸の提案に、全員はこくりと頷いた。
〜追記〜
多忙等によりモチベ低下中…更新だいぶ遅れます…( ゚∀゚)・∵. グハッ!!
これを読んでくれてる小中学生のみんな〜!高校は自分の成績に見合った所を選ぼうね〜!無理に上目指すと後々劣等感やら何やらで全部台無しになるからね〜!(白目)
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そると(プロフ) - ナツカさん» 一応この物語は完結したら少しいじってpixivの方にも載せたいと思っております!最後になってしまいましたが、これからも楽しく、張り切って書かせて頂きますのでよろしくお願いします♪ (2017年10月8日 23時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - ナツカさん» うわああああこんなに褒めて頂けるとは…(´ノω;`)ウレシイ…!!!大体の結末は考えていますが、自分は気分屋なので今とはガラッと変わるかもしれませんね( ˇωˇ )あと現在はもう受験を終えて高校一年生やってます…紛らわしくて申し訳ありません(汗)→ (2017年10月8日 23時) (レス) id: 762ecccfb8 (このIDを非表示/違反報告)
ナツカ(プロフ) - 長文、大変上からの無礼な感想誠に失礼いたしました。ただ、是非完結まで追いたいです。占ツクをやって3年近くたちますが、1番と言っていい程楽しめる作品です。勉強との両立、大変だと思われますが、ご自愛のもと、どうかこの素晴らしい作品を書き上げてください!!! (2017年10月8日 22時) (レス) id: 0606ce557e (このIDを非表示/違反報告)
ナツカ(プロフ) - 先が読めなくて、主人公と刀剣がどう和解するのか、はたまたバッドエンドなのか、予想がつかず妄想が膨らみ大変ワクワクします。本当に、もっと評価されるべきです、何故HIT数がこんなに少ない……! 正直占ツクよりも、pixivなど年齢層の高い場所で受ける作品かもです (2017年10月8日 22時) (レス) id: 0606ce557e (このIDを非表示/違反報告)
ナツカ(プロフ) - ギャグも、キャラをよく理解しかつ自分の中でキャラを動かせてるのだと思います。違和感なく楽しめます。受験生ということでしたが、高校3年生ですか? その年でここまで書けるのは、脱帽、尊敬に尽きます。結末までの構想は練ってあるのですか? 続きが気になります (2017年10月8日 22時) (レス) id: 0606ce557e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そると | 作者ホームページ:
作成日時:2017年5月6日 18時