手を23 ページ23
『ちょ、島崎くん...//』
前を突き進んでいく彼の背中に向かって名を呼んだ。
そして視線を少し下に向けると確かに手と手が握られている。
こんなこと恋人でない私として良いのだろうか、
そして恥ずかしくないのだろうか。
そんな疑問が頭に浮かぶ。
そんでもって、目が見えてないのによくそんな自信もって前を歩けるものだ。
くるっと顔だけ少しこちらに向けると
何ですか、と首を傾げる。
あまりに普通な態度すぎてこっちの反応が困るよ。
『そ、の...
恥ずかしく...ないの?』
私の言葉でピタリと歩みを止めた。
そのせいでドンと背中に顔をぶつけてしまう。
何気に鼻が痛い、折れたんじゃないかこれ??
鼻を押さえながら、彼の顔を見上げた。
.
.
...!!
『島崎くん...
顔、赤(((あ、Aさんじゃないですか』
ん??
突然付近から名前を呼ばれたかと思い、そちらに目を向けると
金髪の見た事のある男子中学生の姿が。
紛れもなく、その人はテルくんだ。
『テルくん!
こんにちはー、学校帰り??』
「そうです!
あれ、そちらの男性は??」
『あ、この人??
この人は____』
島崎くんだと紹介しようとした。
時だった...。
.
.
シュン!!
テルくんの姿は消え、目の前にはカゴやカートがズラリと置かれていた。
辺りを見渡しても、さっきの街とは違う、ましてはここは室内。
そう、もうお分かりの通り
島崎くんが私を連れてスーパーへテレポートしたのだ。
「いや〜テレポートしちゃいましたよ〜」
何呑気に言ってんだこの男は。
テルくんも超能力者で何か思われているに違いない。
むすっとして顔を見るもののあははとした顔から変わらない。
もうこれ以上何を言っても無駄な気がして
私は、もういいです、と一言言った。
それにしても、私はさっき見てしまったんだ。
.
.
「...
ッ...//」
彼が赤面しているのを。
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ミー(プロフ) - 仕事終わりに溜めてたぶんを一気読みしました!島崎さんへの愛がただただ深まりました…。爪である所がバレてしまってどうなるのか気になりますね…!更新頑張ってください♪ (2019年4月14日 19時) (携帯から) (レス) id: 750b1e0df3 (このIDを非表示/違反報告)
なかさま(プロフ) - すず菜さん» え、え、そんなに褒めて頂くなんて感動しまくりですよ。私もそんなに褒めてくれるすず菜さんが好きです笑応援よろしくお願いします! (2019年4月8日 0時) (レス) id: dc39ce0bdb (このIDを非表示/違反報告)
すず菜 - 文章がとても読みやすい上に設定も関係もすごく素敵ですし…もう魅力を250文字まででは書ききれないほど好きです(´;ω;`)執筆応援してます!! (2019年4月4日 2時) (レス) id: 5e5a5b7bdc (このIDを非表示/違反報告)
なかさま(プロフ) - 不登校の自殺志願者さん» 会話をごく一般的にしそうな感じでしてみてます笑笑さてさて霊幻さんも出てきたところでどうなるか! (2019年4月2日 2時) (レス) id: dc39ce0bdb (このIDを非表示/違反報告)
なかさま(プロフ) - ミーさん» 何度でも評価して欲しいものです(T_T) (2019年4月2日 2時) (レス) id: dc39ce0bdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なかさま | 作成日時:2019年3月29日 19時