《島崎亮》手を差し出しましょう。

手を21 ページ21

『それにしても、よく私を見つけられたね』






こんな数多く居る中から本当によく見つけた。


実際は目が見えてるんじゃないかと疑ってしまう。








「あ〜それはあれですよ。

Aさんはオーラが違うって昨日言ったでしょ」






『言ってたねー。

んー、そんなに私のオーラって人とは違うの??』





「そうですね、違います」





『実は私も超能力使えたりして〜』






「可能性はありますね」







いや、そこは否定してよ。

そんなのあるわけないし、あってたまるか。



まぁ、そっかー、とだけ言って軽く話を流しておく。


これ以上この話をしてると自分が馬鹿になりそうだ。




どうしてここにいるの？と聞くと

なんとなくです、と何とも島崎くんらしい返答が来た。



でしょうねー、何も考えてなさそうだもん。









「ではAさんは何故ここに??

家に帰っていてもおかしくないですよね」





『私は霊幻さんの相談所に行ってたんだよー。

暇だったしー』





「霊幻...あの男ですか」ﾑｽｯ







あ、またムスッと機嫌損ねた顔した。



無理やり笑顔を作ろうと人差し指で口元を上げてやるものの
眉間にシワがよってて意味が無い。




なんで私がほかの男友達と仲良くするだけで

こんな顔をするのだろうか。




彼は謎だらけだ。

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