奪取 ページ32
「いったーい！！確かに体術と実弾以外はOKって言ったけど！ゴム弾は無いでしょーが！」
「まぁ、わざと痛いとこ当ててますからね」
「拷問なの！？いつの間に立場逆転！？」
カードキーを取る気がない結弦さん。
本当に拷問でもする気だろうか…。
「……」
「！」
ほんの一瞬の合図だった。
左足を少し手前にずらしただけの、わずかな合図。
だけど、結弦さんの左足はリーダーから死角だった。
私はリーダーへ間合いを詰める。
それもまた、ほんの一瞬。
「……っ！」
私に気づいて1歩下がった。
だけど、時すでに遅し。
「お、絶好の的がある」
「あーもう！！」
結弦さんのゴム弾はリーダーの右足へ直撃。
彼がバランスを崩したところ、無駄の少ない動きで胸ポケットからカードキーを奪う。
「いったーーーい！！！」
＊＊＊＊＊
『それじゃあ、行くよ。』
「…いつでも」
透さんから離れれば部屋に戻られる。
かといって、この距離じゃ作戦を言っても筒抜けになる。
ならば、作戦なんて無意味に等しい。
『……春日くん、右！！』
「！」
春日くんが突進したのに警戒し、1歩下がった透さん。
すぐに拳を握って待ち構える。
どうやら回避する気は無いらしい。
「…！な、」
「誰が右側から攻撃するなんて言いました！？」
「っわ、」
彼女の前で攻撃せずに止まった春日くんは、パーカーのポケットに手を伸ばす。
しかし、掠めた手はギリギリ届かない。
『作戦を立てられない、なら…っ！』
「！」
後ろに回り込み、今度こそポケットに手を伸ばした。
カードキーが、2枚。
『私が合わせるのみ、です！』
＊＊＊＊＊
「旅行先でまで仕事の話しますかね」
《僕だって合宿を楽しんで欲しいところだけどね。さすがに連絡しないのは帰ってから大変でしょ？》
「そういう建前は良いですから。何かあったんですか」
部屋のベッドに腰かける。
学生組もそろそろカードキーを奪えただろうか。
展開的には野宿の方が面白いが、あの面子なら難なくクリア出来ているだろう。
《星野の件だけど、大方目星がついたよ》
星野絵空。
Aちゃんの、初めての任務で捕まえたネメシスの小学生メンバーだ。
あれから警視庁に預けていたのだが、少女が目を覚ました頃にはネメシスに関する記憶が抜け落ちていた。
「チップか、元から服用していた薬か…という段階だったと思いますけど」
《どっちも違うみたい。どうやら、裏切り者がいるようでね》
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リナ@オリ垢(プロフ) - 星雲さん» コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しい言葉です…！頑張ります！ (2019年3月11日 13時) (
レス) id: 4ca9bb93a1 (このIDを非表示/違反報告)
星雲 - すごく面白い！私は真夏さんが好きです！イラストも私の好みです♪更新頑張ってくださいね！ (2019年3月11日 8時) (レス) id: 856336a373 (このIDを非表示/違反報告)
リナ@オリ垢(プロフ) - 如月 唯奈さん» コメントありがとうございます！はい、頑張ります！ (2018年12月18日 20時) (レス) id: d33000d880 (このIDを非表示/違反報告)
如月 唯奈 - リナさん、初めましてっ！( ☆∀☆)面白かったです！私も殺し屋を主人公とした小説を作っています。更新頑張ってくださいね！ (2018年12月17日 1時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リナ@オリジナル小説垢 | 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2018年11月25日 11時
