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羽を残す女神 ページ33

「…それ、もしかして俺に話すのが初なだけで、元から分かってました?」

《察しがいいなぁ》

「誰が知ってるんです」

《紅・小組織のリーダーと副リーダー。あとは上層部の人間が数人…だね》


やはり。
何となく、裏切り者だとかの存在は察しが付いていた。
ただ、それをただの参謀である俺に言うことには少し驚いたが。


《正染設立時から疑いがあった。…通称、覆面の女神。とは言っても、男か女かすらわかっていないんだけどね》

「正染か正局かすら分からないんですか」

《もうお手上げだね。だから惠くんに教えたんだよ。…分かっているのは、初期からいるメンバーの誰か》

「…なるほどねぇ」


内心ホッとしているのは、新人ちゃんや結弦ではないと分かったからだろうか。


《ただ…そうだね、たぶん花菱の生徒だと思うよ》

「その根拠は?」

《その裏切り者、誰の手駒かって言うと、恐らくネメシスの葉鳥だと思うんだけど…。ネメシスに情報がダダ漏れみたいでね?》

「例えば」



《Aちゃんが死蝶だってこととか…そもそもの死蝶の存在とか。おそらく彼女の周りにいる誰かだ》

「!」


携帯を持つ手に力がこもる。
最悪、うちのメンバーの命が奪われることすら有り得る。

早くそいつを、見つけ出せなければ。


《まぁ、君にはこっそり探って欲しいだけ。紅苹果で疑いが晴れていないのは、轟兄妹だけだから、今はその2人を中心に。そのうち他の組織のメンバーのことも頼むね》


それじゃ、と言って通話を切る小鳥遊さん。
相変わらず一方的だった。


「それは、想定外」


彼女のような腕の持ち主、テロリストは喉から手が出るほど欲しいだろう。

命は奪われないだろうが、ネメシスから狙われるかもしれない。
それを阻止しようとした誰かが、殺されるかもしれない。


「ホント、肝の据わった奴等」


それを、いつからかは分からないが知っていたうちのリーダーと副リーダー。

色々と、面倒な位置だな、俺。


*****


『つっかれた…』


島を貸切ということもあって、ホテルの部屋も一人一部屋。
無駄なところでお金を使うなぁ。

ゆっくりシャワーを浴びて、ジャージに着替えたところで窓の外を見ると、プールの辺りに人影を見つける。


『……。』


別に、特に意味は無い。
…いや、だけど。
やっぱり、知らないままはいけない気がする。

プールに両足をつけて水面を見つめる姿は、やはり綺麗で。


降りてもまだ居るだろうか、そんな期待すら胸に。

月光に降り注がれ→←奪取



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リナ@オリ垢(プロフ) - 星雲さん» コメントありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しい言葉です…!頑張ります! (2019年3月11日 13時) (レス) id: 4ca9bb93a1 (このIDを非表示/違反報告)
星雲 - すごく面白い!私は真夏さんが好きです!イラストも私の好みです♪更新頑張ってくださいね! (2019年3月11日 8時) (レス) id: 856336a373 (このIDを非表示/違反報告)
リナ@オリ垢(プロフ) - 如月 唯奈さん» コメントありがとうございます!はい、頑張ります! (2018年12月18日 20時) (レス) id: d33000d880 (このIDを非表示/違反報告)
如月 唯奈 - リナさん、初めましてっ!( ☆∀☆)面白かったです!私も殺し屋を主人公とした小説を作っています。更新頑張ってくださいね! (2018年12月17日 1時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リナ@オリジナル小説垢 | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2018年11月25日 11時

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