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仕組み ページ38

《Bチーム出場者、最後のメンバーは紅蜂所属のこの方、浅井郁奈さん!》

《続いてCチーム!まずはリーダー、槙野ソフィアさん!》


「…ともかく。Bチームは見事にバランスよく残ってしまいました。スナイパーの春日と、アタッカーの結弦さん。郁奈先輩は司令塔としては非常に優れていらっしゃる方ですし。」

「そうだね。3年の中でもかなりの実力者。一番良いのはBとCが潰しあってくれることだけど…」


《そして、こちらも期待のルーキー!英 志鶴くん!》
《最後は 紅蜂所属、花袋奈緒くん!》

「Cチームはバランス型、落ち着きの塊って感じね。ソフィーは特にどんな陽動作戦でも軽く対応してくる。」

「やはり、タイプが別々すぎて一気に対応するのは難しそうですね。となれば片っ端から…、どっちから殺りましょう?」

「面倒なのはBチームだね。背後の遠いところからやられそう。こっちは春日を狙ってこう」


なんだか よくわからないが、ともかく春日くんを狙う作戦らしい。
あまり自信はないが、私も足を引っ張らないように頑張ろう。


『……』


槙野ソフィア。
どこか似た名前をあるテロリスト集団の一員として聞いた。
…分かりやすいくらいだ。

ネメシスの所属員に、槙野マリアという人がいた。


「…Aさん?」

『っ、何?』

「緊張、してるみたいでしたから。…何か考え事ですか?」


私の顔を覗き込むように尋ねる彼女。
私は、ううん、と咄嗟に首を振る。


『それじゃ、そろそろ行こっか。』

「はい!」


.


「……」


…簡単じゃない。
この世界の成り立ちは、単純なものじゃない。


「Aさんは、知っていますか…?」



そんな簡単で、難しいことを。


*****




……やばい。
かなりやばい。
どれくらいやばいかと言うと、残り人数4人の中でAチームは私だけしかいないくらいやばい。
…事実でしかないのだけれど。

現在、Cチームが2人、BチームとAチームが1人ずつ残っている。
槙野先輩、花袋先輩、それから、ゆづと私。

今はゆづと花袋先輩が交戦中。
つまり、槙野先輩といつ遭遇してもおかしくない。
放送はこっちには流れてこないようになってるから、2人の交戦がいつ終わってどっちが勝ったのかすら、情報に入ってこない。


『……けど、』


チームとして有利なのはCチームかもしれないが、状況的に有利なのは私かもしれない。
交戦中の場に向かって、2人を倒せば勝機は見えてくる。

『……よし。』


動かないと、どうにもならない。

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作者名:リナ@オリジナル小説垢 | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2018年7月15日 12時

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