カフェオレ (ページ8)

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仕事と彼女ページ8

ゆうたSide

A「…ふふっ」

「まーた笑ってる」

助手席のAは、可愛い顔で笑う。

告白の内容なんて小っ恥ずかしいこと、あんまり
思い出さないでほしいけど…(笑)

少しだけのドライブのはずが、気づけばもう隣町まで来てしまった。

　
「そろそろ帰ろっかー」

A「うんっ」

「…あのさ、A」

A「なーに？」

「何もない、呼んだだけ」

A「何それ～」

クスクスと笑うAを見ていたら、

言わなきゃいけないことがあるのに

どうしても言い出せなかった。

*

*

風呂上がり、映画を見ながら二人で酒を飲んだ

お互いに若干アルコールが回ってきた頃、俺の携帯が鳴る。

「…あれ、やまとだ」

何だ、さっきまで一緒に居たのに。

「もしもし？」

やまと『おーゆうた、もうAにあの事伝えた？』

「いや、まだ」

やまと『はぁ！？もう明日には行くんだぞ！』

「…わかってる」

やまと『言いづらいだろうけど、早めに言っとけよ』

「そうだな、わかった」

電話を切ると、どうしたの？って俺の方を見るA

まじで言いづれえわ…

けど、今のうちに言っておいたほうがいいよな。

「…A、あのさ」

A「何ー？」

「明日から、しばらく会えないかも」

A「……え？」

「ごめん急に」

A「…何で会えないの？」

「やまとと二人で新しい企画組んでてさ、しばらくバタバタすると思うから…」

しばらく沈黙が続いて、何も言わなかったAが

パッと明るい笑顔で俺を見た。

A「わかった、頑張ってね！」

「ごめん、もっと早く言えばよかった」

A「全然大丈夫～っ」

…わかってる、大丈夫じゃないんだろ。

寂しそうな表情を誤魔化そうとするAを見て、

俺がYouTuberじゃなかったら

なんて、最低な事まで考えてしまった

忙しくなるのはコムドットが売れてきてる証拠で、
嬉しいことのはずなのに

でも、そのせいで

Aに寂しい思いをさせてしまうのも事実

仕事と彼女を両立させるには、

YouTuberは難しい職業なんだと痛感した。