な お と さ ん と あ な た - 2 -

【 ASAP 】 ページ12

you side__

直人さんと会えるってだけで
周りがいつもよりキラキラして

いつだって私より大人な直人さんは
私なんて相手にしないかもしれない、
駆け引きだって、恋愛経験だって、応用できないし

それでも メイクを変えて ワンピース着て、少し早めに家を出る

待ち合わせまであと10分。

少し早く着きすぎるかな??

はやく会いたくて歩く足が速くなる


待ち合わせのお店の前に 直人さんが立ってるのが見えて

直人さんも、はやく着いちゃったのかな、
ってちょっとニヤニヤしちゃって


少し小走りで行くと、
気づいた直人さんが小さく手をふってる

それさえもかっこよくて

すぐそこにいるのに、
はやくはやく と気持ちがワクワクする


『走ってきてくれたの??』

って直人さんが優しく笑って
ちょっと恥ずかしくなった

『行こ、』

ってリードしてくれる直人さんの背中を見てたら

ドキドキして、好きな気持ちがまた増える


2人で映画を見て オシャレなお店でご飯を食べて

『絶対似合うから、ね？』

ってSEVENの服までプレゼントまでしてもらって、


もうすぐバイバイの時間

『送るよ、』

って直人さんが言ってくれて

私の家に着いた時、

『Aちゃんさ、彼氏、とかいないの??』

って聞かれて

いませんよ？って答えたら

『そっか、良かった
また一緒に色んなとこ行こうね、次は水族館か、プラネタリウム!!』

って私の大好きな顔で言って、帰って行った


“良かった” は、どういう意味の言葉なんだろう。


恋愛経験があんまり無くて

少し臆病になってた

直人さんが女の人と写ってる写真をみて、

傷つくのはもうイヤなの

直人さんを、信じていいの…？


そんなふうに考えてたら
さっき別れたばっかりなのに
もう会いたくなって、また直人さんに電話をかける


『どうした??』

って聞く直人さんの声にほっとして

「いえ、なんとなく、です」


私たちが 彼氏彼女になるまで、もう少し。

【 ASAP 】
《 E-girls 》

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