最恐護衛 (ページ35)

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車から現れた救世主。
声がでないくらいかっこいい登場に、胸が高鳴る。
だってこんな現われ方…かっこよすぎるじゃん。

じみんに続けて車から降りたもう一人の救世主が、持っていたマシンガンで車に轢かれ損ねた相手を撃っていく。

2人の登場で一気に片付いた現場。
集まっている四人の元に駆け寄って、感情のままに抱きつく。

「じみん…っ！」

じみんはそんなわたしの頭をひと撫ですると〈早く逃げるぞ〉と言って離れた。

後部座席を誰よりも先に開けたじょんぐくが、少し乱暴にわたしを押し入れてから自分も乗り込む。
続くようにてひょんが乗って、大きな男2人とわたしが乗る後ろはぎゅうぎゅう詰め状態。

〔無事でよかったよ。見た目はボロボロみたいだけど〕

そう言って笑う、もう一人の救世主なむじゅん。

車に積んであったタオルを助手席から渡してくれて、わたしたちはそれを受け取って体についていた灰をふき取った。

「……2人も無事でよかった…本当に………」

連絡もつかないからどこにいるのかもわからなかったし、合流できるとしてもこんなに早く会えるとは思ってなかった。
それに、ヒーローみたいな登場もされて。まじで2人に心臓持っていかれたよ。

〈誰かは絶対倉庫にいると思ったからね。まあ、燃えてたのは想定外だけど〉

急いで車を出すじみん。
彼らが来た道を引き返していると、さっきまでわたしたちを追っていた相手が倒れているのが窓越しに見えた。