最恐護衛 (ページ24)

今日:71 hit、昨日:65 hit、合計:116,939 hit

. ページ24

【いや、俺とじみんは鍵持ってるから。こんな筋肉馬鹿と一緒にしないで】

おっと。また独り言が漏れていたみたい。

苦しそうにしているわたしに気が付いてやっと体を離してくれたてひょん。

わたしはそのまま吸い込まれるように小部屋の中にある簡易的なベッドに腰を下ろした。

このまま寝てしまいそうなほど疲れたけど、でも。今はそれよりも。

「何があったの？」

わたしたち以外の人間から何があったのかを聞かなければならない。

てひょんにわたしとじょんぐくの視線が集まる。てひょんはややあってから【お嬢とじょんぐくが出て行ってから30分もたたなかったくらいかな、】とその時のことを話し出した。

【ほそぎひょんが帰ってきて、いきなり屋敷から逃げろって言ったんだよ。最初は何言ってんのって感じだったんだけど、あまりにも焦った顔で言うからさ。ひょんのあんな姿珍しくて、おれたちも逃げなきゃって思わざるを経なくて。とりあえずじんひょんと組長だけはなにがなんでも逃がさないとってことで、ほそぎひょんが車に乗せたんだ】

とりあえず、2人は無事らしい。
そのことに安心して胸を撫でおろす。だけどてひょんが【でも、】と顔をゆがませたのを見て、また緊張感に包まれた。

【そのすぐ後にいきなり銃声が響いて何事かと思ったら、屋敷の入り口で敵襲を受けてる声が聞こえたんだよ。残ってた幹部たちは組長たちの後を追うか敵襲を迎え撃つかで話し合って別れたんだ。それで、俺と、ゆんぎひょん。それからシオンが後を追って、なむじゅにひょんとじみん、ソヌとロイの四人が先頭に立って迎え撃つことになったわけ】

そこまで言って一息つくてひょん。
だけどわたしは彼に休む暇も与えず、疑問を問いただした。