最恐護衛 (ページ13)

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マックでも一応はパンケーキあるし、連れて行ってくれるだけありがたいもんね…と想像していた可愛いパンケーキを諦めてしょぼんとしていると、目の前に見えていたマックを通り過ぎていたことに気が付く。

「え、通り過ぎたよ？」

珍しく運転を間違えたのかな？と思って振り返りながら教えると、じょんぐくが『冗談に決まってんだろバカ』と笑っていて。

「……え、」

どんどん車を進めるじょんぐくに、わけがわからないまま口を開けていると『マックでいいんなら戻るけど』と本当にUターンしかけるから慌てて我に返った。

「だめだめ！！」

首を振りながらそう言って否定すると『あからさまにショック受けてんのまじうけるわ』と馬鹿にされる。
いつも通りのムカつく反応に「わたしで遊ばないでよ」と睨むと『俺の趣味だから』とまじでふざけたこと言ってて。運転してなかったら殴るとこだった。

なんだかんだ言ってもじょんぐくは、わたしが着替えてる間に色々調べてくれていたようで。
綺麗な景色に囲まれた場所にあるカフェに連れて行ってくれた。

入り口にはかわいらしい字と一緒においしそうなパンケーキの写真が飾られていて、外観も内装も、わたしの好みを突いてきてじょんぐくに拍手を送りたいくらい感激した。

「じょんぐくまじセンスいい」

『当たり前だろ』

半年間で沢山我儘言っていろんな場所に連れて行ってもらったけど、本当じょんぐくっておしゃれなところばっかり知ってるね。すごいや。

2人で中に入って数種類のあるパンケーキの中から即決したものを頼む。
わたしはいちごがのってるもので、じょんぐくはりんごがのってるもの。

じょんぐくとは食の好みが合うみたいで、いつもお互いのものを半分分け合っている。
私がいつも迷う方をじょんぐくが好んで選ぶおかげで、いつも迷わないで好きなものを両方食べることができてる。

こういうのもたぶん、ムカつくけど2人で出かけられる理由なんだと思う。

「おいしすぎる。感動」

一口食べてじょんぐくにそう言うと『俺が選んだからな』と満足そうな顔をされた。

じょんぐくが選ぶお店はいつも美味しくておしゃれで、素敵なところばかり。
危ない世界にいるくせに、じょんぐくはおしゃれだ。
見た目だってまあ怖いかもしれないけど悪くはないし、なんならカッコいいらしい。
性格に難がありすぎるからモテないだろうけど、黙ってたらまあそれなりにいいんじゃないかな。
見慣れすぎてわたしにはよくわからないけど。