最恐護衛 (ページ12)

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急いで部屋着から外に行ける格好に選んで着替えていると、車の鍵を持ったジョングクが部屋を開けてきた。

「ねえ！！勝手に開けないでよ！！」

後は上着だけ羽織れば終わりだったからいいけど、もしも裸だったらどうすんの！？

「ノックぐらいしてよね！変態！！！」

叫び声と同じくらいの大きさでそう訴える。

『うるせえな。お前の体なんか興味ねえよ。てか遅いのが悪い』

護衛のくせに横暴な態度のじょんぐく。

「はあ？こんな若くて可愛い女の子の体に興味ないの？大丈夫？」

『若くて…可愛い？そんな女どこにいんの』

わざとらしくあたりを見回すじょんぐくのひざに軽く蹴りを入れる。

「まじでむかつく」

ふっ、と鼻で笑って揶揄うのを楽しそうにされると、余計にイラっとして。
思いっきり睨んでみるけど全く効果がないのか『行くぞ』と言って歩き出してしまった。

なかなか動かないで立ち尽くすわたしに『行かねえの？』としばらく廊下を歩いてから振り返るじょんぐく。
さっきまでだるいとか言ってたくせになんなの。乗り気じゃん。
実はじょんぐくもパンケーキ食べたかったの？

小走りで走って近づく。
半歩前を歩くじょんぐくの姿は、この半年間で嫌ほど目にしていた。

「どこのパンケーキ屋さん連れて行ってくれるの？」

迷いなく車を発進させるじょんぐくにそう尋ねる。
食べに行きたいとは言ったけど、どこのお店にとは具体的に言ってなかったからじょんぐくがいいところ調べてくれたのかなって思ったのに。

『マック』

「最低」

…そうだ。じょんぐくはこういうやつだった。
ちょっとでも期待したわたしが馬鹿だった。