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「錦戸さん。
確かにドライブではありますが
デートではありません。
そもそも、誰かを乗せるとは
一言も言うてません。
言うときますけど
運転練習を休日にするだけで、
なんとも楽しくありませんから。
それに錦戸さんだけは、
絶対にありえへんので。」
「なんであかんねん」
「私は、まだ死にたくありません。
錦戸さんも同じかと」
「どういうこと？」
「営業所だけやなくて、
本社にまで存在する錦戸フリークの皆様が、
こんなこと耳にしたら
私は、市内引回しだけでは済まへんでしょうね。
それに、根本的に私の運転は危険です」
「確かに…」
「納得するのもあれやな」
横山主任が苦い顔で返す。
「やったら、僕行きましょうか」
「丸山さんペーパーやん」
「むしろ、上手くないほうがええんと違います？」
「とんでもないことになった時どうすんねん」
「とんでもないことってなんですか」
錦戸さんの猛攻に耐えるんや自分！
「そもそも丸山さんと出掛けたいんかなあ」
「失礼！究極に失礼！！」
「やってぇAちゃん、女子の集まりで
俺のことよう褒めてるって言われたし、」
「それでも錦戸さんは
僕と違って断られてますよね？！」
「あんなん形式上に決まってるやん」
「僕はそう思わないなあ〜？！」
「経験ではそうなんです〜！」
「はあ〜〜？！」
「経験ない人には分かりません〜！」
「…っいや、僕かて」
「あるんですか〜？？」
骨肉の争いを繰り広げていると
Aさんの声がした。
「え、ほんまですか？いや、悪いですよ」
「俺も暇やし」
「嬉しいですけど、隣に横山主任居てたら
さらに緊張して、事故ってまうかも分かりません」
「大丈夫やろ、公安委員会は許してんねやから」
「横山主任、毎日車通勤ですもんね」
「なんやったら、帰りは俺が運転してもええし」
「優しさのエレクトリカルパレード……」
「……？うん、」
「忘れてください」
…………なんで決まってるんや……！！！！！
え？どういうことやねん……！
僕らが醜くやりあってた間に
二人は約束を……
「何でなんですかAちゃん」
「だから、死にたないってことですよ錦戸さん」
「ええ、主任と行くんですか村上さん」
「そうみたいですが、葛藤はあります」
悪いのは僕ですか？
それとも、錦戸さんですか？！
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4.デスロードをあなたへ【黒】→←3.デートを巡る骨肉の争いの記録【橙】
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ゆうみ(プロフ) - りずさん» ありがとうございます！私のイメージがかなりバレるお話かなあと思っています笑 (2019年9月29日 22時) (
レス) id: 23afaa0b1c (このIDを非表示/違反報告)
りず(プロフ) - この話好きです！！不器用で、でも一生懸命な丸ちゃんが可愛すぎて。ヒロインちゃんの背中を押してくれるすばるくんも、素敵。 (2019年9月29日 10時) (レス) id: 8a21356a9d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆうみ | 作成日時：2019年8月10日 9時
