【4】宮野さん(女)はえいとです【選択編】 (ページ7)

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⑦Be Strong!!【緑】ページ7

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緑Side

「結局エクステ付けたんやけどなんか、明菜感ない？どう？」

黒髪ボブを、見せつけることを決めてきたように
ひらひら俺の前を通るAちゃん。

衣装の『ドヒール』(ドの付くヒール、の略)と呼ぶ靴もお気に入りのようで「ちょっとおーくらさんに近づいた」と喜んでいた。

今回は子役の子が出るので、それとの対比やないけど身長差が欲しいという、演出家さんの案で、Aちゃんは170cmくらいで常に俺の隣に居ることになった。

そのせい(？)でただでさえデカい(俺への)態度は、更にデカくなった。

切り揃えられた髪、覗くうなじ。
こうして見るとほんまに、女優かモデルに見える。

ーーー俺は昔から可愛くしてるAちゃんが好きやった。

いつものAちゃんも好きやったし、女の子に見えへんとか、そんなことは無いねんけど、色々重荷から解き放たれてる感があって。

だから楽にさせてあげたいというか、何というか。

とはいえ撮影が始まれば、いつものAちゃんでは無い。

実際の俺たちの関係に、近いのかもしれないしAちゃんを意識して、書かれたのかも知れへんけど、このキャラはもっとアンニュイで、はすっぱで、刹那的なキャラ。

映像で見て分かりやすい、目線や眉の微かな動き、語尾などで、表情を見せるのが得意なこの子は、演じることが、楽しくて仕方ないみたいや。

ボロボロのビートルをあちこちぶつけながら、乱暴に乗りまくり、本を読みながら爆睡し、すぐ頭に血が登って、なのに誰よりスマート。

やっぱり星乃先生は天才やし、Aちゃんの可能性を広げてくれて有り難いというか嬉しいというか。

その存在感にタイトルロールが負けちゃいけないでしょという思いで頑張るしかない、それしかなかった。

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