＊9ー10 ページ24
さっきと打って変わってしんと静まり返った部屋
全員の視線を感じながらわざとゆったりとした動作で紅茶を啜る
「A説明してくれるよな？」
ゼロの声に飲むのをやめてカップを置いた
みんながみんな納得いかないような表情でこちらをじっと見つめていた
副音声で早く話せ、と言っているのが聞こえる
私は一つ大きなため息を吐いた
「レスリー、貴方押し付けたわね？」
「今回ばかりは早めに話しておかない君の落ち度だよ？
組織の幹部の殆どがプラント側だって言ったじゃないか」
肩をすくめる彼にまた大きなため息を吐いた
「…わかったわ
さて、どこから話した方がいいかしら？」
「まず、スピリタスとどこで出会ったか、だな」
諦めてため息を付きながらいうと間髪入れずに秀一が言った
それに少し考えてから、口を開く
「そうね……
元々私たちは孤児だったのはさっき言ったわよね。
私達は19年前…グレイスフィールドハウスという孤児院で出会ったわ。
それから10年ほど私達は一緒に暮らした。ただそれだけよ」
「…海外か？」
「ええ、英語圏であることは確かよ」
「ふむ。一つ疑問なんだがいいか？」
「ええ、どうぞ？」
ゼロの問いに答えると秀一が質問する
この子達さっきまで喧嘩していたように見えないほど息があっている
「孤児院とプラントが結びつかないのだが？」
この話の核心を疲れて一瞬だけ言葉に詰まる
まだ、私は……。
膝の上にある手を握りしめて平静を保った
ここで弱みを見せるわけにはいかないのだ
「そうね
カニバリズムって知ってるかしら？」
「ああ」
「私達は……商品だったの。しかも最上級の」
静まり返った部屋に私の言葉が重量を伴って落ちた
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わたしの聖域[my sanctuary ](プロフ) - 大好きです！更新再開を待ってます！！！ (2021年12月15日 20時) (
レス) id: 929f7c31cb (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 面白いです！ (2021年8月27日 12時) (レス) id: 15d4b06566 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - 素敵な作品ですね！！！更新再開はあるのでしょうか？楽しみにしてます！頑張って下さい！ (2021年7月8日 17時) (レス) id: a2b06cd108 (このIDを非表示/違反報告)
くるクラ(プロフ) - かやめちゃんさん» コメントありがとうございます！楽しいと言っていただけるととても嬉しいです！ありがとうございます！！ (2019年6月26日 16時) (レス) id: 7e8dc5ebed (このIDを非表示/違反報告)
かやめちゃん(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく読ませていただいてます。これからも頑張って下さい！ (2019年6月26日 0時) (レス) id: 5b17205ac0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くるクラ | 作成日時：2019年6月7日 15時
