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四什六 ページ35

志々雄の刀が飛ぶ。





その瞬間、肩を抱き寄せられた。




宗次郎だ…
助けに来てくれた…


私を左手で抱きしめたまま、志々雄に微笑みを浮かべている。





「志々雄さん、伊藤さんが呼んでますよ。」




「ふん…結局は忘れられないか。所詮この世は弱肉強食。弱い奴は俺が殺す。邪魔するな。」


そう言って刀を取りに行く。



「違う…志々雄さんは自分の計画に従わない人を殺してるだけなんですよ。結局はそうなんだ…!」



そう言ったかと思うと、私を突き飛ばして志々雄に向かい走り出した。







目にも留まらない速さで。




だけど志々雄も、その速さを知っているかのようにそれをかわし続けている。




刀が何度か当たっているけど、志々雄にはあまり効いていない様子。









「A…っ!逃げろ…刀ならそこにある!」




叫ぶように言った言葉に一瞬戸惑った。








部屋を見渡すと、壁に立てかけてある刀が目に入った。

ちゃんと二本ある。


走って行って菊一文字を手に取って。





逃げていいの?
宗次郎は確かに私を裏切った。

でももしそれが自分の意思じゃなかったら?




もしも自分が犠牲になっても助けようとしてくれていたら…




逃げるわけにはいかない。



二本を腰に差した。




後ろを振り向き、宗次郎と志々雄を確認する。


だんだんと劣勢になってきている宗次郎。


ちょうどその時、志々雄が宗次郎の鳩尾に蹴りを入れた。





「うぁっ…!」



小さな悲鳴とともに尻もちをついて床にうずくまり倒れる。



本気の志々雄の力がまともに急所に入ったら、私だったら気を失うかもしれない。




だけど宗次郎は、落とした刀を持とうと必死に立ち上がろうとしている。



肩で息をして、刀に手を伸ばしている。



「A…早く……!」





口から血を吐き、苦しそうな表情で私を見て。





よく見たら身体中 傷だらけだ。

宗次郎のこんな姿…初めて見た。




最強だと思ってた。

そんな宗次郎が今は…


周りには火の粉が飛び散って。
志々雄は宗次郎を見ている。





固まっていた体がようやく動き出した。




志々雄が刀を振りかざした瞬間、宗次郎と志々雄の間に入り全力で返す。




だけどそれは無謀過ぎた。
刀は止められたけど、はじき返すことはできない。




志々雄の力に負けて、私もその場に尻もちをついてしまった。


宗次郎に寄りかかる体制になって。




「…そ…宗次郎……」

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設定タグ:るろうに剣心 , 瀬田宗次郎 , 神木隆之介   
作品ジャンル:恋愛
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サブリナ - ピーってなんですか? (2016年2月12日 17時) (レス) id: 35db5af957 (このIDを非表示/違反報告)
青りんご(プロフ) - 平野美樹さん» え、はやわ(笑) (2014年11月23日 9時) (レス) id: 89bfc33715 (このIDを非表示/違反報告)
平野美樹(プロフ) - 青りんごさん» はよー。しーゆー。 (2014年11月23日 9時) (レス) id: 51a3ac247a (このIDを非表示/違反報告)
青りんご(プロフ) - 平野美樹さん» なんじゃそりゃ(笑)どうしただん!? (2014年11月23日 9時) (レス) id: 89bfc33715 (このIDを非表示/違反報告)
平野美樹(プロフ) - 青りんごさん» どうもしないよ?w疲れたー。 (2014年11月22日 23時) (レス) id: 51a3ac247a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青りんご | 作成日時:2014年9月15日 17時

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