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参什 ページ16

うわぁ…綺麗だなぁ…

この世にこんなに美しいシチュエーションなんて無いね…




私って、すごくついてる。


こんなに好きになれた人がすぐ側にいて、呼び捨てにまでしてもらって。




幸せ…っていうか、もう本当に、今なら死んでも悔いはない。




…そんな事を思っていた時だった。





「A…僕は貴方のことが好きです…」






あはは、私、頭打ったのかなぁ…幻聴が聞こえる。


ってことは、これは夢?
私やっぱり死んだの?



だとしたら、これはきっと宗次郎からの最期の言葉だ。

天国に行く直前、神様が私に与えてくれた最期の言葉。



それならしっかり返事をしなくちゃね。





「もちろん、私もだよ…宗次郎、大好き。一生大切にする。ありがとう。だから…私の分まで…生きてね…」





なんだか切なくて、途中で言葉が途切れる代わりに、涙が零れ落ちてくる。


「泣かないでください。貴方は生きてますし、僕だって生きてます…。だから…」




そう言ってゆっくりと立ち上がると、私のところに来て抱き締めてくれた。




やっぱり志々雄が認める人だけあって腕力が強い。

それでも、私はそのくらいの力で抱きしめてもらったほうが心地いい。




「好きです…。死なないで…側にいて下さい…。それなら僕は何も要らない。」



「うん…もしこれが夢じゃなくて、私も死んでないとしたら…ずっと側にいるよ。約束するから。」








「絶対ですよ…。他の男の所になんか…緋村さんの所になんか、絶対に行かせませんから。」



「うん、行かせないでね…」






そこまで言うと、宗次郎がいきなり私を抱き締めたまま布団へ倒れこんだ。


「え?ちょ……宗次郎‼︎?」



「眠いんです…このまま寝かせてください…」





小さい声でそう呟いた後、宗次郎は本当に寝てしまった。


まぁ…いっか。
幸せだし。


このまま朝が来て、また宗次郎の笑顔が見れたらそれでいい。



「おやすみ、宗次郎。」




私も、宗次郎に抱き締められたままゆっくりと目を閉じた。

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設定タグ:るろうに剣心 , 瀬田宗次郎 , 神木隆之介   
作品ジャンル:恋愛
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サブリナ - ピーってなんですか? (2016年2月12日 17時) (レス) id: 35db5af957 (このIDを非表示/違反報告)
青りんご(プロフ) - 平野美樹さん» え、はやわ(笑) (2014年11月23日 9時) (レス) id: 89bfc33715 (このIDを非表示/違反報告)
平野美樹(プロフ) - 青りんごさん» はよー。しーゆー。 (2014年11月23日 9時) (レス) id: 51a3ac247a (このIDを非表示/違反報告)
青りんご(プロフ) - 平野美樹さん» なんじゃそりゃ(笑)どうしただん!? (2014年11月23日 9時) (レス) id: 89bfc33715 (このIDを非表示/違反報告)
平野美樹(プロフ) - 青りんごさん» どうもしないよ?w疲れたー。 (2014年11月22日 23時) (レス) id: 51a3ac247a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青りんご | 作成日時:2014年9月15日 17時

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