変わりゆく心 ページ50
× × × 年後〜
ある古びた城で､1人の黒い洋服を身にまとった血のような真っ赤な腰まであるやうな長い髪の若い女性が肘を着いて玉座に座っていた
歳は20歳くらいだろうか
その瞳が暗く澱んでいるため､少し大人びて見える
その玉座もは古びており､年季を感じる石でできている
「…主様(マスター)」
傍に控えていた同じく赤い髪…いや､その玉座に座る女性とは違う､まるで夕暮れのような赤い髪の少女が玉座の女性に声をかけた
玉座の女性とは瓜二つだが､14歳程の見た目で髪は短く､その目は機械的で感情を感じない
「…森への2組の侵入者を確認しました 片方からは大した脅威は感じられません しかし…」
『…リムルとギィか』
すぐ近くに突然現れた気配に､玉座の女性は少し嬉しそうな顔をした
「どういたしますか？」
『歓迎しよう もう一方は…そうだね "乙女"のイシスに任せようか あの子は魔法に長けているから…』
「…了」
そう言って少女は目を閉じた
部下に指示を送っているのだろう
その時だった
勢いよく重い石の扉が開かれ､1人の桜金色のツインテールの少女が姿を現した
「A！！」
『「…」』
Aと呼ばれた女性は溜息をついて呆れ顔
もう1人の少女は無言で任務を遂行している
『…どうしたの？ ミリム』
「そろそろ帰るのだ！またすぐに会いに来るのだから寂しがらなくてもいいのだぞ？！」
『…はいはい』
魔王ミリム
彼女とは数百年前からの友であり､Aが心を開けるごくわずかな者の1人である
「それにしても…あの二人が来ているようなのだ 全く…私にも声をかければよいではないか」
リムルとギィのことだろう
同じ魔王である彼らとは仲がいい
仲間はずれにされたことが気に入らないはずだ
『帰る時､目に入っても話しかけないようにね』
「どうしてなのだ？」
『どうしても』
ミリムは分かったような分からないような曖昧な表情だ
『それと､また馬鹿な冒険者達が喧嘩を売りに来てるから それも無視していいよ』
「まぁ…親友(マブダチ)のAがそう言うなら…」
『ありがとう』
魔王ミリムはそうして去っていった
「…よろしいのですか？」
『…利用できるものは最大限利用していくタイプだけど…あの子はあれで勘がいいからね 下手に仕向けない方がいいよ』
ゴーン…
その時､城扉の呼び鈴を鳴らす音がした
『来た来た…そうだ ちょっとしたサプライズを仕掛けようかな』
そう言ってAは悪戯っ子のように笑った
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セイ - 最近は土日も仕事があって更新が遅くなりました...心のこもったコメント凄く励みになります！本当にありがとうございます！ (2020年7月19日 23時) (
レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
まめ - 毎日毎日楽しみながら読んでます！更新頑張ってください！とっても面白いです (2020年7月17日 7時) (レス) id: 28d482e202 (このIDを非表示/違反報告)
セイ - ちょっと古いですけどDetroit Become Humanですかねー (2020年6月28日 23時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
ロビン - ps4持ってるんですねっ！！私も持ってます！ちなみにオススメのソフトってなんですか？？？ (2020年6月12日 1時) (レス) id: 955356ab25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セイ | 作成日時：2020年5月29日 3時
