慰め ページ22
私は兵達を連れて外へ出た
あの部屋は既に氷で埋め尽くされているだろう
誰もあの中に入れない
…しかし､まだ甘いな
「…城に火を放て」
「…はい？」
素っ頓狂な声で聞き返してくる男
私はそいつに内心イライラしながらもう一度同じ命令をする
「で､ですが…皇女様の氷は炎で溶かすことは出来ませんが…」
「私がその事を知らないとでも？」
「いえ！そんなことは…」
イヴは氷に守られ､燃えることはない
あの部屋はまるで時が止まったかのようになるんだ
炎で劣化して危険な場所など誰も入ろうとしないだろう
イヴは永遠にあの氷の中で眠り続けるんだ
私の全てのような氷の中で…
…しかし
国王の命令に背いてしまった
…国王陛下になんて言い訳をすればいいんだ
私はそんな考えごとをしながら帰路へとついた
『…シルク､久しぶりに2人でお風呂に入ろうよ』
私はシルクを落ち着かせるためにそう言った
"私を殺すか､イヴとのメモリーを消してほしい"
…シルクはかなり気が動転しているようだ
無理もないだろう
姉妹のように過ごしていたイヴを失ってしまったのだから
私はそんな､他人の記憶を書き換えるようなことはできない
だけどリムルなら…
私はチラリとリムルに目を向けた
リムルは怒りのような､悔しさのような､そんな曖昧な表情をしている
誰だって､この状況を受け止めきれない
ルカとアラスカに続き､次はイヴが…
『…リムル､私ちょっとシルクといるよ』
「あぁ…任せた」
リムルはいつの間にか現れていたディアブロに連れられてどこかに行ってしまった
本当に神出鬼没な悪魔だ
『…それじゃ､行こっかシルク』
「…えぇ」
シルクとこんなにも重苦しい雰囲気になったのは今回が最初で最後だろう
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セイ - 最近は土日も仕事があって更新が遅くなりました...心のこもったコメント凄く励みになります！本当にありがとうございます！ (2020年7月19日 23時) (
レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
まめ - 毎日毎日楽しみながら読んでます！更新頑張ってください！とっても面白いです (2020年7月17日 7時) (レス) id: 28d482e202 (このIDを非表示/違反報告)
セイ - ちょっと古いですけどDetroit Become Humanですかねー (2020年6月28日 23時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
ロビン - ps4持ってるんですねっ！！私も持ってます！ちなみにオススメのソフトってなんですか？？？ (2020年6月12日 1時) (レス) id: 955356ab25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セイ | 作成日時：2020年5月29日 3時
