幸せの違い ページ15
〜イヴside〜
これはシルク一行が魔国連邦に来る1週間以上前のこと···
「早く避難準備を！！」
「ほぼ全員避難準備終わりました！」
「今すぐにでもここを離れないと···！」
城の外からそんな騒ぎ声が聞こえる
まぁ城と言っても小さなものだが
「イヴ様！」
聞き慣れた声が聞こえたと同時にバンッと勢いよく扉が開かれた
「···あぁ ライル」
友人であるAが商人から保護し､今は此方で引き取った亜人の子供だ
我をとても慕って世話役にかってでたのだ
いやはや···モテる女は辛いのう
「何してんですか！そんなゆっくりとお茶を飲んでるひまあったらサッサと逃げてくださいよ！」
あ､あれ？
···おっほん
慕ってはいないようだ
「ちょっとイヴ あとはあんただけなんだから早くしなさいよ」
シルクがライルの後ろで腕を組んで立っている
ふむ···これは従者の対応ではない気がするな···
「何を言っているのだ 我は此処に残るつもりだぞ？」
シルクとライルが顔を一瞬見合わせる
「ちょっと今そういう冗談キツいんでやめてもらっていいですか」
「皆待ってんのよ 急がないと」
泣いてもいいだろうか
シルクはともかくライルが毒舌すぎる
彼奴···Aには尻尾を振りまくっておる癖に···
「冗談ではない 本気なのだ」
我は微笑みながらシルクの方へと目を向けた
2人は我の表情で本心だと悟ったようだ
「あんた···いい加減にしなさいよ」
シルクが眉を顰めて我を睨んでくる
「そなただって分かっておるのだろう？我が皆に着いていくのは愚策だと」
「···」
シルクは悔しそうに唇を噛んで俯いた
「これから来る客達の目的は我だ 我を手に入れる為なら血眼になって探し出し､どれだけの命でも犠牲にするだろうな」
そうだ
奴らは我を捕えられればそれでいい
だからと言って此処の者達が殺されないとは限らない
「我一人と､愛する民達の命···どちらが大切なのかはそなたが1番分かるだろう？」
「···そうね あんたは殺されない
だけど···実験体として人間の扱いを受けずに生きる事になるわ」
あぁシルクの言う通りだ
だが逆に言えば"それだけ"だ
「我がそうすれば､誰も死なない最高のハッピーエンドじゃないか」
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セイ - 最近は土日も仕事があって更新が遅くなりました...心のこもったコメント凄く励みになります！本当にありがとうございます！ (2020年7月19日 23時) (
レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
まめ - 毎日毎日楽しみながら読んでます！更新頑張ってください！とっても面白いです (2020年7月17日 7時) (レス) id: 28d482e202 (このIDを非表示/違反報告)
セイ - ちょっと古いですけどDetroit Become Humanですかねー (2020年6月28日 23時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
ロビン - ps4持ってるんですねっ！！私も持ってます！ちなみにオススメのソフトってなんですか？？？ (2020年6月12日 1時) (レス) id: 955356ab25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セイ | 作成日時：2020年5月29日 3時
