醜い笑顔 ページ5
『はぁ…』
「…おつかれですね」
アラルが私に労いの言葉をかけてきた
その言葉に少し和まされながらも､どうしても疲れは完全に消えない
しかし…本当に…
『…水晶を』
その一言で､アラルはすぐさま1つの透明な玉を持ってきた
赤いクッションに置かれ､淡く桃色に乱反射している
"乙女"のイシスの見ていた景色は遠隔で見ることが出来る
イシスというのは私の部下だ
今はアラルやジャンヌに､カーラを含めた12人の部下達
全員に星座の二つ名を与えている
そして…"乙女"のイシスが先程殺された
誰が殺したかなどは既に知っている
イシスを殺したのは､現代の"勇者"一行だ
マサユキとは違う､別の勇者…
水晶玉に残された映像を見ていると､悲しみというより､怒りが真っ先に現れてくる
複数人で展開した神大魔法により､苦しみ叫びながら消滅したイシス
「…イシスは勇者の神大魔法により､遺体すら残さず消滅しました」
『…そうなると､魂も完全に消えちゃったから復活も不可能…､と』
私も内心舌打ちをしながら頭を抱えた
部下達には人間を殺さないように命じている
それが仇となった
かつてのリムルと同じ失態だ
…イシスは良い子だった
私よりも女子力があったし､笑顔がとても可愛い女の子だった
桃色の髪は枝毛1つない
『…目には目を､歯には歯を』
私はボソリと呟いた
アラルは気づいただろうか
…いや､そんなことはもうどうでもいいことか
『アラル そいつは今こっちに向かってきてるんだよね？』
「はい およそ5時間後に城まで辿り着くでしょう」
無理矢理空間を歪めて森を深くしたのが幸いだ
奴らはここまで来るのに時間がかかる
それまでにリムルとギィは帰ってもらおう
関係ない2人まで巻き込む訳にはいかない
…まぁギィはどうでもいいけど
私は先程ギィに触れられた顔を拭きながら､怪訝な顔をした
『…全員､撤退するように伝えてちょうだい イシスがやられたんじゃ､他の子達じゃ敵わない 特に"魚"のベタは注意して地下水路を通って来るように』
「了」
人魚であるベタに狭い地下水路を通らせるのは少し可哀想だが､今は命を最優先しなければ
それに…
『もう時間は限られているんだから…』
私は今どんな顔をしているのだろう
笑っている
醜いだろうか
嘲笑の笑みだろうか
それとも…
『…ま､なんでもいいや』
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夢見る雀(プロフ) - ざっくりですけど…続編へのリンクの繋げ方 �，泙哉岾以圓�URLをコピーします ��番外編へ繋げたい小説に戻って下らへんにある『続編へのリンク』に そのコピーしたURLを張ります。 �な歛犬靴燭薀献礇鵐廚任�るようになってます。 (2020年11月2日 9時) (
レス) id: 0fa8b8a2e1 (このIDを非表示/違反報告)
セイ - コメントありがとうございます！コメを見返していると、よく見る名前があって嬉しく思いました。長い間読んで下さってありがとうございます！ (2020年10月11日 4時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
まめ - 完結おめでとうございます！！とっても面白かったです (2020年9月25日 7時) (レス) id: 3817d43169 (このIDを非表示/違反報告)
セイ - もし気が向けば投稿するかもしれませんが､まぁこれから１ヶ月ほど仕事の都合で多忙なので、もし投稿するにしても１ヶ月半ほど先ですかねぇ… (2020年9月24日 23時) (レス) id: 8e72f4c5b9 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 番外編などを投稿する予定はありますか？ (2020年9月24日 17時) (レス) id: cb8f70d9ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セイ | 作成日時：2020年8月15日 1時
