転スラ!!〜異国転生物語〜

名付け ページ46

兄の顔は幼気な顔だったが醜く歪んでいた

私は兄の顔を睨みつけた

兄は微笑んではいたがその笑みはとても恐ろしかった

『·····1つ聞かせて』

「なぁに?」

『お母さんはどこ』

兄は私の質問に「んー」と考え込んでいた

「·····邪魔だったから殺しちゃった」

『っっっ!!!』

兄はてへっというように舌を出して笑った

私は怒りで燃えた眼を兄に向けた

「ごめんねぇ A ある人から言われてるんだ
僕は君を殺さないといけない」

そう言って兄は私の胸に手を置いた

その途端､心臓に杭を打ち込んだような激痛が走った

『うっ·····』

叫びたくなる程の痛みだが激痛で声が出ない

「A!!!!」

Aは声のする方を見た

リ·····ムル·····

結界を破ったリムルが私の方へと走って来るのが見えた

兄は私の胸から手を離した

「·····邪魔が入ったか」

そう呟き私に顔を近づける

「じゃあね A また遊びに来るよ」

その途端､兄の後ろに黒いモヤのようなものが現れた

「レイヤ様·····」

黒いモヤが兄に話しかける

「·····あぁ､分かってる
それに僕の名はレイヤじゃない」

「·····その名は我が主が直々に名づけられたもの
貴方はレイヤ様です」

その言葉に兄は暗い顔になった

「·····あっそ」

そう言い､兄は黒いモヤに吸い込まれて行った

『待て!!まだだ·····!!まだ終わっていない!!』

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