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守ってくれる人 ページ3
ドッドッドと五月蝿いくらいに心臓の音が聞こえてくる。
他人にましてや男の子にこんなことされたことがなかったから私の心臓は血液を多量に送ろうと必死だ。
顔が熱くなっていくのを感じる。
「は、はい」
涙なんて引っ込ん出しまっていて視界はクリアだ。
むしろまだ止まらないでいてくれた方が良かったのに。
男の子の顔をこんな近くで見るなんて。
恋愛や友人と縁のなかった私はどうしていいかわからずにいた。
「もう、落ち着いたかな」
照れくさそうに笑う顔が目に入った。
「教室、戻ろうか」
ベンチから立ち上がり、私に手を差し伸べる。
「行こう。私の教室に」
私はその私よりも遥かに大きくて私よりも低い体温の手を取った。
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作者名:リモコン | 作成日時:2021年1月14日 6時