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取り出した本を本棚に戻し、
糸目の彼に続いて図書室をでる。
二人で並んで歩きながらいろんな話をした。


彼は沖矢昴さんといって、
東都大学院生なんだそう。
今はあるお家に居候をさせてもらってる
ことも聞いた。


歩いているとさっき私を見て話していた人
たちが目を丸くしてこちらを見ていた。

私だって人とぐらい話せるんだから!

と心の中で叫び沖矢さんの顔を見ると
彼は口を抑えて笑っていた。



『どうしました?』


沖「いえ、貴方が随分と百面相しているもの
だからつい…。」


『そんなに顔変でした?!』


沖「でも、貴方が怒っていた理由、
少し分かった気がしますよ。」


『……………本当?』


沖「えぇ、勿論。」


『なら、嬉しいわ。』



沖矢さんはまた微笑んできたので
微笑み返した。

いつの間にか大学の敷地を出ていて、
しばらく歩いていた。

お茶をする、と言っていたけれど
見渡す限りお茶ができそうなお店はないし、
周りには高級そうな住宅ばかり。



沖「つきましたよ、Aさん。」


『………え?』



沖矢さんが立っているのは
まるで森の洋館のような外見をした家の
門の前で思わず後ずさってしまった。



『こ、ここは?』


沖「私が居候させてもらっている家です。
あまりいいお店が見つからなかったので
ここまで連れてきてしまいました。
………………嫌でしたか?」


『………っ』



沖矢さん、貴方子供の頃、絶対おねだり
上手かったでしょう。
そんな子犬のようにあらかさまに
シュンとしないでください。こっちが困る。



『嫌ではないです。むしろ嬉しいですよ。』


沖「なら良かったです。
さて、入りましょうか。」



沖矢さんに続いて家に入る。
その途中に見つけた表札に私は釘付けに
なった。



『工藤………………。』


沖「どうかしましたか?」


『い、いえ。なんでもないですよ!』



そう言って微笑めば
先程までのように微笑み返してくる。

沖矢さんって、一体この一家に
どんな関係があるのかしら…?

・→←#2バーボンと御一緒に 第一幕



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しの(零時) - 憂国のモリアーティとコナンのコラボとは斬新!続きを首を長くして待ってます! (2020年11月18日 0時) (レス) id: 0718db87f2 (このIDを非表示/違反報告)
push-coffee - うさきん♪さん» ありがとうございます!すっごい嬉しいです!更新できるように頑張ります! (2020年4月7日 22時) (レス) id: 4ffc2e8147 (このIDを非表示/違反報告)
うさきん♪ - まだ、途中しか見てませんが…最っ高です!私得すぎてやばいです(笑)更新がんばってください! (2020年4月7日 19時) (レス) id: b69ba598bd (このIDを非表示/違反報告)
push-coffee - 白浪燈夜さん» ありがとうございます!最近少し更新ペースが落ちてきてしまっていたのでとても嬉しいです!これからもよろしくお願いします! (2020年3月30日 21時) (レス) id: 61c763aa02 (このIDを非表示/違反報告)
白浪燈夜 - ゆ、憂国のモリアーティ!?ずっと夢小説でコラボ無いかと探してたんですよ!読めて嬉しいです、続き更新頑張ってください!! (2020年3月29日 20時) (レス) id: b3ddaf4719 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:push-coffee | 作成日時:2019年12月30日 0時

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