始まり ページ27
捜査官は今＿＿＿＿＿＿イカれてやがる。
コクト｢(トーカがたしか、人間の食い物を欲しがってたな。あの店で買えるか......)｣
六月透｢CCGです。お前、喰種だろ。｣
店員｢えっ？お、お客様、なにを！？やめてください......！｣
コクト｢......やめとくか。ガキ、このハンバーガーもらうぞ。｣
子供｢わっ！？おとーさん！はんばーぐとられたぁ！｣
街中でもお構いなしだ。匂いを嗅いで喰種だと断定できたら、一般人の目の前で即死刑。一般人へのケアをする奴なんか、本当に少数ぐらいだ。
コクト｢(地上はもう住めねぇ。24区の地下以外に、俺らの世界はない。)｣
有馬貴将｢おかえり。｣
コクト｢......ただいま。人様の食い物、たくさん持ってきたぞ。このハンバーガーはニシキに渡してくれるか？俺からトーカには渡しづらい。｣
有馬貴将｢わかった、俺とタケは菓子一つでいい。後は......Aと子供たちに分け与えてやってくれ。Aには今のうちに、腹を満たしてほしい。じきに何も食えない体になる。｣
喰種は地下まで追い詰められた。最近じゃせっかくの広い空間である地下も埋めてしまおうなんて話もある、急がなければ俺らはまとめて生き埋めだ。海外に逃げる？それも無理な話だ。東京そのものが檻になった。
それに病人も、妊婦もいる。それを抱えての移動は俺たちには難しい。
｢お、おかえり。あー、あー、あー......喋れなくなってきた。｣
コクト｢部屋から出るなって言ったろ。王様は帰ってきたか？｣
｢うん。今シャワーを浴びてる。ねー、ミザは？｣
コクト｢ミザはナキと話してるよ。女子会は病気を治してから、な。｣
｢......分かった。寂しいなぁ。｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2022年12月15日 13時
