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泣く....?私が....?今までなかったのに.....
どうして急に....。
と困惑をしていると、お兄さんたちが席をはずした。
.....行かないで。なんて言えるはずもなく、行ってしまった。
....私は知ってるから。
引き留めても無駄なこと。
ここにいたって離れがたくなるってこと。
「なァ、雨っていつかは止むんだ。....当たり前だけどな」
モジャモジャ....銀さんとか行ったっけ....
銀さんは窓の方を見ながら、語りかけた。
「....俺ァお前とは初めて会ったから何があったか知んねーけどさ....大事なものが1つくれーあってもいいんじゃァねェか?」
....大事なものがあっても....?いい....?
「.....でも...最後はっ...最後は....ッ!!」
____守れ....ねェん...だよ
たったそれだけの言葉が何故か言えやしなかった。
「....私はッ....」
「お前...奇妙な子供じゃねェんだな。俺と似てるようで似てない、ただの子供だ」
....そんなこと、初めて言われた....。
「....ッ....!!」
「俺は別に無理して語れなんて言ってねーよ。だからさ、ここにいてくれねーか」
それは、初めて言われた言葉だった。
ここにいろ、なんてこんなバケモノの子供に言うことじゃないんだよ....。
違うんだよ....銀さん....。
「う....ん....銀.....」
だけど、今はどうしてもこの深い傷を忘れたかった。
いつも楽しそうだったこの町、歌舞伎町。
その姿をいつも隠れて、見ていた。
きっとバレてしまったら、私を恐れてしまうから、、。
....だけど今だけは大事なものを持ってみても良いですか。
「...だけどよ、もしその重さに耐えきれなくてなったら、俺とお前で半分な」
「.....!わ、私....っ」
といいかけたところで、「銀ちゃんだけじゃないネ!私も持つアル!!」と行きよいよく襖を開けながら言った。
「....もちろん、僕もですよ」
....バカだ。バカだなぁ....!!
「...!Aが笑ってるアルー!」
といきなり抱きつかれ、思わず「ぐえっ」とと言ってしまう。
「....つーか、さっきサラッと呼び捨てにしてなかった?ねぇ」
と銀が聞いてくるが聞こえないフリをする。
外を見ると、空は晴れていた。
....本当だ。晴れない雨なんてなかったね。
と私はそう思いながら「よろしく....おねが...い..します...!」と言った。
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