真選組の女中は攘夷志士の隠し子でした？！ (ページ6)

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5話　ありがとうとまたねページ6

Aside

気がつけば、話し合いは半ばまでいっていた。

桂「勿論、反対しましたYO。でも、いつまでも子供じゃないと...夢を追うのは良いことだと思いましてYO。それに....いつまでも寂しい思いをさせるわけにはいきませんからYO」

きっぱり言って、めっちゃ良いこと言ってるのに、その語尾のYOのせいで内容が、あやふやになってくるんですけど.....。

桂「これからも、娘をよろしくおねがいしますYO」

最後にそう言うと出ていこうとしたので、私と沖田さんはそそくさと局長室から離れた。

沖「...お前の父ちゃん、売れるといいねィ」

『いやいや。私の父さんはラッパーじゃないですよ？もっとカッコいいですよ？』

いや寧ろラッパーになられたらたまったもんじゃない。

まぁ、何度かやってるけども....！

『あ、そうだ。ちょっと私、行ってきます....！』

伝えたいこと。言わなきゃ。

逃げてばかりじゃ、捕まえられない。

『ヅ....父さん！！』

真選組から少し遠くに歩いていた父さんが足を止めた。

桂「盗み聞きとは....あまりいい気はせんな」

『気づいてたの...』

桂「ああ」

言わなきゃ。私は一息つくと口を開く。

『ありがとう。あんなに、大喧嘩したのに....』

桂「お前の腕っぷしはスゴいからな。才能あるぞ」

『ははは....でもね....また、会いに行ってもいい....かな...？』

私だってまだ12歳。

子供なんだよ。

桂「待ってるぞ。それと、寂しい思いをさせたな。今度、遊びにいこう」

『え....良いの...？』

桂「皆で行こう」

私はその言葉に少しだけ、泣きそうになったけど、強くなるまでは私は泣かないって決めたから。

だから＿＿＿

『ありがとう、父さん。またね』

今はこれだけで精一杯だよ。