083話 ページ34
武智「生徒がどうなろうと自己責任だ。俺には関係ない!!
結果が出ずに辞めたヤツのことなんか知るか!
勝ち続けなきゃ次がない!それがこの世の中だろ!
商品価値のないやつに用はないんだよ」
柊「生徒は物じゃない!!人間だ!!
俺たちが導いてやらなきゃならない、もろくて未完成な人間なんだよ!
3歩先しか見えてない彼らに長いレールを敷いてやる!未来を信じて、行く先を案じて、どの道を歩めば!それが彼らにとっての最善なのかを考える!
寄り添って…寄り添って一緒に答えを探す!それが教師の務めだろう。
…あぁっ、はぁ!……っ」
苦しみだした先生を支える。
その隙に隠し持ってる拳銃を奪っておいた。
柊「あぁ…、はぁ…はぁ…っ、あいつらの将来を、Aの将来を俺は見届けることが出来ない。
でも、だからこそ!あいつらには!Aには幸せになってもらいたい!」
武智「何を言ってんだ。お前だって同じじゃないか…こんな事件を引き起こして!生徒を恐怖に陥れて…どこが生徒のことを考えてるって言うんだよ!」
柊「俺は生徒を信じてる」
武智「はっ……!」
柊「生徒のこれからを信じてる……」
武智「うっ……」
柊「いつか必ず、彼らが証明してくれるはずだ」
武智「あっ……」
柊「俺がここで伝えたかったことを…あなたのような人間にならないために!」
武智「うわ!」
柊「あなたに、教壇に立つ資格はない!」
カチャリ……
私は先ほど一颯先生から奪った拳銃を突きつけながら先生を支える。
柊「お前っ、それは俺の役目だ」
『ダメ。私の役目だよ。2人分…いや、先生や文香さん、瀬尾君や魚住さん…いろんな人を背負ってるから。
……ねぇ、すべてを失ってどんな気持ち?お前の行動でお姉ちゃんが死んだだけじゃない。家族が壊れた。私は全てを失った。
あんたは、立派な人殺しなんだよ』
きっと、この状況を放送で聞いている瀬尾君と魚住さんはショックを受けているだろう。
この瞬間、たった1秒という短い時間の間にも
たくさんの人の心を傷つけている。
本気でこいつを信じていた人もいるだろう。
私が引き金を引こうとした時、昇降口から複数の足音が聞こえた。
五十嵐「やめろ藤枝!柊!」
五十嵐さんたちが走ってきた方向に先生がもう1丁の銃を突きつけた。
え、まだあったんだ…。
ゆっくりと階段の方に2人で下がる。
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唯颯(プロフ) - ハナさん» 大丈夫です (2021年1月13日 4時) (レス) id: f647fc3f6b (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 質問大丈夫ですか? (2021年1月10日 21時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
唯颯(プロフ) - スライムさん» ありがとうございます!頑張ります! (2020年1月28日 23時) (レス) id: a45fde35bc (このIDを非表示/違反報告)
スライム(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください (2020年1月28日 23時) (レス) id: 028b55ef6b (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎 - 楽しみです!!!\(//∇//)\ (2020年1月28日 22時) (レス) id: 874e279780 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:唯颯 | 作成日時:2020年1月20日 23時