恋煩い２【すとぷり】 (ページ20)

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さとみside

会場に着いて、まずやるのはバンドメンバーやスタッフさんとの打ち合わせ。

次に会場のセットの確認。

次に物販会場の下見。
同時にサインを書いてきた缶バッジなどをA自らの手で混ぜる。

そしてセットを使って通しのリハーサル。
これは軽く歌いながら本番の動きを繰り返す。

そして昼食。

最後にスタジオに入ってバンドメンバーとの音合わせ、打ち合わせ、そしてゲスト(俺)との歌い合わせ。

そして本番。

という流れだ。

そして現在は昼食の時間。

さ「ライブ前それしか食わねぇよな。」

インスタントの焼きそば。

『これ食べないと無理。それと綾鷹。あとはお湯に龍角散のど飴溶かした水飲まないと。』

あれ美味しくないのに。

『え？なに？なんか文句ある？』

さ「あー…いや、うん。なんでもないです。」

目が怖い。

そんなに顔に出てたのか？俺。

『顔じゃなくて声に出てるわ。あほ。』

さ「まじか～…」

今めっちゃ赤いであろう顔を手で隠す。

さ「俺もお前といっしょでめちゃめちゃ緊張してるから。」

『え？私は通常運転…「ソースかけ忘れてる。」

焼きそばにソースをかけてなかったことすら気付いてなかったのか。

Aにとっては本当に最後なんだよな…。

俺がちゃんとフォローできねぇでどうすんだよ。

心の中で、決意を固めた。