君に溺れた恋物語〜K.Otomo〜

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次の日、予定通りクラスリレーの練習が始まった。






『えー、クラスリレーのリーダーになりました。
大友勝利でございます。』









アンカーだし、まとめてくれそう。

そんな理由でリーダーになったかーくん。









もちろん、
昨日から話すどころか目を合わせてすらいない。



というか、
合わせられるわけがない。

普段はもう慣れて放っておいてくれてる夏芽でさえ心配してたほど。









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『個々で練習しちょるやろうから、やっぱね、合同練習やないと出来ないことやろうと思ってます！

1.2・3.4・5.6でペア組んでバトンパスの練習！
息合わせるのも大事やから、相談して決めたり、走ってみてアドバイスし合ったり。』









［大友にしては真面目やなあ。］



［リーダー、あたし見直したわ！］









『へいへい。練習始めー』









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さっきまで笑顔で話してた人とは思えない。

そんな無表情で私の近くまで来た。









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『……練習、』








「私、1人でやるから。」






『さっきの話聞いてたやろ。』





「聞いてたけど、」








残りの2組は夢中になって楽しそうに練習してる。
だから私たちの最悪な空気には気付いてない。









『じゃあ、なんで。』







「………他人とやりたい？」









『…………。』





「［誰だか分からん奴］とやりたくないでしょ？
少なくとも、私はやりたくない。」








私は馬鹿だ。
でもこうとでも言わないと、また甘えちゃいそうだから。









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はぁ、と深いため息をついて





『こんなことなら、望月にすりゃ良かったわ。』





「………え、」





『なんで俺、こんな奴OKしたんやろ。
遅くてもええから望月指名しちゃれば良かったわ。』









分かってるよ、そんなこと。
あなたにとって私は、［こんな奴］なんだね。


幼馴染でも、親友でもない。
特別なんかでもない。









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「……私だって、嫌だよ。」





初めて私は、涙を流した。

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