君に溺れた恋物語〜K.Otomo〜

#19 ページ19

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新学期。

あの事件は町中が知ってるけど
変わらず接しよう、とクラスのグループメールで決めた。









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『おはよーーー！』



夏芽「おはよ、」









［おー大友！］


［なに、抜け駆けか？
何でお前が望月さんと……。］



［夏芽ちゃん、どういうこと〜？］


［ちょーっと話し聞かせてや。］








『お前らなに言っとるんじゃ。』



夏芽「そーだよ。」







かーくんと夏芽が2人で来たことに騒ぎ立てるみんな。









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［向井の旦那が不倫しちょる〜］





突然名前を呼ばれたから振り向くと、
ぱっとかーくんと目が合った。









［大友〜、望月に乗り換えか？］



［向井が可哀想じゃけえ、早よ戻って来んさい。］









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男子はからかって言ってるんだろうけど、今の私には笑う事が出来なかった。









『お前らなあ、
まず何で俺とAが夫婦なんじゃ。』









［向井ー、かーくん不倫中やから俺んとこ来てもええんやで？］



［お前なにさりげなく口説いちょるん？］



［ほらほら、浮気者のかーくんになんか言う事は？］









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いらいら。


夫婦じゃないし。
かーくんが私に恋愛感情を持った事なんてない。


こんなの夏芽に聞かれたら勘違いしちゃう。









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「私、大友なんか何とも思ってないから。

金輪際からかうのやめて。」









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しまった、

と思った時にはもう遅かった。








静まり返る教室に、




『…………A？』









小さな彼の声だけが聞こえた。









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後悔はしてない。


これくらいしないと吹っ切れない。





優しい彼だから、仮に夏芽と付き合っても沢山絡んでくれる。
でもその度に私は彼が好きになる。




そんなのただの迷惑だ。









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だったら嫌われて終わる方が好都合。

ごめん、かーくん。

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