君に溺れた恋物語〜K.Otomo〜

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［望月さんってモデルやっちょるよね？］



［夏芽ちゃんって呼んでええ？］



［うわー！生で見ると増してかわええのお］






休み時間はもちろんみんな彼女の周りに集まった。

カナに連れられ、私もそっちへ行く。









夏芽「……ありがとうございます。」







少し浮かない表情を見せた。

そりゃそうだよね。

いきなりこんなど田舎に来て。
田舎丸出しのクラスメイトに囲まれて。






望月さんには都会が合ってると思う。









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［標準語ええなあ。］



［Aは標準語な気ぃせえへんしな。］



男子がそう言って、みんなが笑う。









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「ちょっと！それどう言う意味よ！」





『Aは標準語やのにこっちの言葉話しちょるように聞こえるーって意味。』






机に座って、大きな声(本人は無自覚)でそう言った私の幼馴染。







［大友よく言ってくれた！］


［さすが大友！］








「かーくん……ちょっと、」






私が何か言い返そうとしたと同時に、
授業の始まりを告げるチャイムが鳴った。









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先生「向井ー。
大友倒すのは授業終わってからにせえ。」





渋々席に戻り、また窓側へ目線を向けると、









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(ばーか)


って口パクで私に言った。







だから私も、

(ばーか)って言い返した。









ふっと2人で笑い合う。




ああ、好きだなあって思った。

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