もっとギュッと・OS ページ10
Oside
「ねぇ智くん、やめようよー……」
普段から撫でてる肩が、もう無くなっちまうんじゃないかってくらいに撫でてる。
「いいじゃん、俺がいるし」
「そういう問題じゃなくて……」
相葉ちゃんが貸してくれた、ホラー映画。
すっげぇ怖いから見て見て！なんて大声で言って、その相葉ちゃんの声の方がびっくりするよ。
「すげぇ怖いらしいよ」
「もう智くん1人で見てよ…俺隣の部屋いるから」
「どうすんの、隣の部屋に出たら」
そう言えばバシッと肩を叩かれる。
「ちょっとだけ、な？」
ちょっと甘えた声を出せば翔くんが断れるはずがない。
「………うわっ」
隣でさっきから声を上げてる翔くんは、男のプライドなのか俺に引っ付くこともなく微かに震える拳を膝の上に置いていた。
見たがってた俺はもはや最初から映画に興味はない。
全然怖くねぇし、真顔で見れる。
怖がってる翔くんが見たくて映画を見たなんて言えば確実に口聞いてくんなくなるな。
意識を隣の翔くんからテレビに向けると、画面にはちょうど髪の長い女が映った。
「うっわ……！」
翔くんはというと、もう限界なのか大声を出したあと両手で顔を覆っていた。
かんわい。
少し震えちゃって、小動物みてぇ。
俺、好きな人には意地悪したくなんの。
だから翔くん、最後にもう一個だけ。
「翔くん…っ隣…！」
「え！？なに…！？」
翔くんは体を大きくびくつかせ、そして俺にすごい勢いで抱きついてきた。
可愛すぎる。
「うーそ」
翔くんの腰を抱き寄せて、俺に近づけさせる。
「も……智く、嫌い……」
もう半泣きだ。
俺は空いてる方の手でテレビを消して、両手で翔くんを抱きしめた。
「怖かった？」
俺の胸の中で小さく頷く翔くん。
「怖がってる翔くん可愛いから意地悪したくなった」
「ばかじゃないの………」
「俺のこと嫌いになった？」
首を静かに横に振る翔くん。
「ごめんな、意地悪して」
まだ少し震える翔くんの額に、ちゅっと口付ける。
「まだ怖い？」
「もう怖くない………」
ーーー智くんが、ギュってしてくれてるから
そんな言葉、どこで覚えてきたんだよ。
そんなこと言われたらまた映画見せたくなるだろ、なんて言えるはずもなく。
暗闇の中、翔くんを強く強く抱きしめた。
END
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あーる(プロフ) - 水翔華さん» リクエストありがとうございます！そしてお返事遅くなってしまってすみません( ´･_･`)近々UPしたいと思っておりますのでお時間ありましたら見にいらして下さい！ (2015年5月8日 22時) (
レス) id: b0b3626bd0 (このIDを非表示/違反報告)
水翔華(プロフ) - あっ！バットエンドでお願いします！ (2015年5月4日 13時) (レス) id: df9490a7fd (このIDを非表示/違反報告)
水翔華(プロフ) - リクエストいいですか？o×sで狂愛 かんきん系 学パロでお願いしてもよろしいですか？ (2015年5月4日 13時) (レス) id: df9490a7fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーる | 作成日時：2015年3月10日 20時
