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Sside
『お疲れ、翔くん』
「智くんもお疲れ様」
毎晩帰りの遅い俺を待っててくれる智くん。
それはこうして電話をするため。
『今日はな、いい天気だったから海行って描いてきた』
「そっか〜いいな海、俺も行きたい」
『今度連れてってやるよ』
「ふふ、楽しみにしてます」
智くんとの毎晩の何気ない電話で、どれだけ救われているか彼は知らないだろう。
でも、声を聞けば会いたいって気持ちが増していって。
どうしようもなく、泣きたくなる。
『翔くん？』
黙った俺を不思議に思ったんだろう、智くんが心配そうに尋ねてくる。
「あ、ごめん……。明日も早いからそろそろ切るね」
これ以上彼の声を聞いていられなくて、電話を切ろうとすると、
『翔くん』
…………？
『翔くん、ちょっと窓開けて』
「………窓？」
『いいから早く』
智くんの言う通り、ベランダに向かい窓を開けた。
そこには、
「……………嘘」
そこには、いたずらに微笑む智くんが、いた。
「嘘だ…………」
『嘘じゃねぇよ』
「なん、で………」
見つめる先の智くんが俺のアパートのエントランスに入っていくのが見えた。
俺は急いで玄関に向かい、震える手で鍵を開けた。
そこには、ずっと、ずっと会いたかった彼がいた。
「翔くん、ただいま」
智くんがいた。
プライドとか羞恥とか、そんなものもう関係なしに、俺は泣いた。
そんな俺を強く抱きしめながら、智くんは言う。
「翔くん、おかえりは？」
それはこれまでずっと、俺が彼に、彼が俺に言い続けていた言葉。
「おかえりっ……智く……っ」
「翔くんが呼んでるような気がして、会いに来ちゃった」
俺の勘違いだった？といたずらに笑う。
勘違いなわけない。
ずっと会いたかったよ、智くん。
「ありがとう……、智くん」
そう言って微笑み返せば、彼の唇が静かに重なった。
「頑張り屋な翔くんも泣き虫な翔くんも全部全部だいすきだよ」
「智くん………」
「もう1人で置いてけねぇな……。俺もこっち住もうかな」
なんて言って笑う智くん。
馬鹿じゃないのって返したけど、本当に本当に嬉しくて。
次の日には本当にアパートを契約した智くん。
「ずっとそばにいるからな」
そう言った智くんから受け取った鍵を握りしめ、俺は今日も会社へ向かう。
END
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あーる(プロフ) - 水翔華さん» リクエストありがとうございます！そしてお返事遅くなってしまってすみません( ´･_･`)近々UPしたいと思っておりますのでお時間ありましたら見にいらして下さい！ (2015年5月8日 22時) (
レス) id: b0b3626bd0 (このIDを非表示/違反報告)
水翔華(プロフ) - あっ！バットエンドでお願いします！ (2015年5月4日 13時) (レス) id: df9490a7fd (このIDを非表示/違反報告)
水翔華(プロフ) - リクエストいいですか？o×sで狂愛 かんきん系 学パロでお願いしてもよろしいですか？ (2015年5月4日 13時) (レス) id: df9490a7fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーる | 作成日時：2015年3月10日 20時
