自由を求めた青い蝶【MHA】 (ページ2)

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:1,791 hit

朝、そして回帰ページ2

眠たそうに歩く人達を早足で追い抜き、改札を通り抜け普段通学に使うのとは反対のホームへと階段を上がる。ポケットにしまっていたスマホで時間を確認すれば時刻は7時少し前、通学ラッシュより少し早めの時間なせいか学生とは鉢合わせなかったのが救いか。
僕一応中三だし、学校やクラスメイトに理解を得られてても事情を知らない人からすればサボりに見えてもおかしくないしね。

大きな音を立てながら目の前に停車した電車に乗りこみ、空いている席に座りながら音を遮断するためにイヤホンをはめた。
曲の少ないプレイリストから最近ハマっている曲をリピート設定にして再生しながら、9年前今から向かう場所で起きたことをぼんやりと思い返す。

今から行く場所は僕が昔住んでいた街で、とても大好きで大切で
とても大嫌いな場所だ。

矛盾していると自分でも思う、でも事実だから仕方がなかった。
9年前……いや、事の始まりはそのさらに1年前。
僕が4歳の頃、発現した個性がきっかけだったんだ。

そのせいで僕は、父さんも母さんも……何もかもを失った。
自分の個性が嫌いな訳では無い、むしろ便利で使い勝手のいい個性だと自分では思っている。
でも、父さんにとっては思い出したくない嫌な相手と同じ個性だった。

……あぁ、だめだ。この日、今日の日付は僕の思考をグチャグチャにする。
どうせ目的地は遠い、頭や心の整理のために目を閉じて少しだけ仮眠をとることにした。

___________
主人公
A

年齢
14歳

容姿
黒髪、前下がりショートで毛先がほんのり青みがかっている
青みの強い紫色の瞳、タレ目気味
中性的な顔立ち、身体の線が細いのがコンプレックス故か大きめのサイズの服を好む
その日の気分によって装飾品はコロコロ変わるが両親からの最期のプレゼントであるブレスレットだけは常に身につけている

性格
常に笑顔で周りの様子に目を配るが、自分のことは二の次な為よく1人の時に倒れ込むタイプ
特別正義感が強い訳では無いが、本人の中で善悪の定義付けがキッパリと別れておりそれを元に行動を起こすため周りから少々驚かれることがある
頼まれたら嫌とはあまり言えないが自分と関わりのある人物の不利益になることは割と即答で切り捨てる