検索窓
今日:10 hit、昨日:27 hit、合計:48,197 hit

29_竹ノ怪・二 ページ41

.


「旅人、群玉閣はどうだった?」

「すごく広かったぞ!そして豪華!たくさんお金かけてるなぁ」

空への問いだったが、大きな身振り手振りでキラキラと目を輝かせながら答えるパイモン。

思い返せば確かに群玉閣は煌びやかで相応に"費用がかかっているだろうな"と頷く。

その横には同様の光景を見てきたはずだが、何やらパッとしない面持ちで立ち尽くす空がいる。

何か問題があったという顔には見えなかったので、まずは今回招待状を送り付けた張本人の凝光について聞いてみようと鍾離は口を開く。

「凝光にも会ったんだろ?どうだった?」

「お金持ちで、気前が良くて、親切な人!」

「その"親切"も商人の武器なんだよ」

「うーん…こいつはオイラと違って、素直に話す"玉衡"の方が信頼できるって思ってるんだ」

「別に悪い人ではないだろうけど、苦手」

物事をきっぱり言う質には見えなかった空に、鍾離は僅かに驚きながらも、玉衡という言葉に一人の少女を思い浮かべる。

彼女は確かに玉衡として優秀な人材だが、少し強気な性格だったのを思い出したからだ。

もしかすると、群玉閣へ呼ばれた事に対して何か強い言葉を使われたのかもしれない。

「刻晴に会ったのか。何か言われたか?」

「"仙人の時代は終わった。璃月七星さえもそれを受け入れなければ、璃月の未来はどうなる?"って」

腕を組み、顎に手を当て思い出すようにして鍾離にその時の言葉を伝える空。

てっきり空に対しての言葉かと思っていたのだが、相当広い視野での話を空に話したらしいと分かる。

しかし、まだ神を崇拝しているはずの璃月七星の一員である玉衡からそんな不敬とも取れる言葉が出るとは思わず"時代も変わる物だな"と自立しようとしている姿に喜ばしく思い、笑いが溢れる鍾離。

とは言えまだ自身の正体をひた隠しにして、空にはただの客卿であると宣言している彼からすれば、自分の神を侮辱しているような物だろう。

「ハハハッ…不敬だな」

なんて思ってもない言葉を言うのだって、この場ではやぶさかではない。

「確かに同じ七星であっても、なんでも話す刻晴より凝光の方が典型的な商人だな。親切ではあるが、裏がどうなってるかは分からないな」

「凝光は策略化だよね。高い志を持ってるからそれだけ人との繋がりを大切にするし…人を見定める」

「そうだな…彼女は実力で七星の座を手に入れたんだ。只者じゃないぞ」

————————————
早ければ今日の夜22時までに次話出ます。

30_竹ノ怪・三→←28_竹ノ怪・一



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (110 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
308人がお気に入り
設定タグ:原神 , 男主 , 鍾離
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

もぶ - たぬき印さん» うわあああ、返信ありがとうございます!!めちゃくちゃ面白いです!!!少しずつ明らかになってくの楽しみです...!!! (2022年9月10日 22時) (レス) id: 3fdbb0f866 (このIDを非表示/違反報告)
たぬき印(プロフ) - もぶさん» ここまで見てくださってありがとうございます!これからも2人の関係は少しずつ深掘りしていく予定なので、引き続き楽しんでいただけると幸いです! (2022年9月9日 1時) (レス) id: e020d55359 (このIDを非表示/違反報告)
もぶ - うーーん、鐘離先生と夢主君の関係が好きぃ...お仕事頑張って下さい!!更新首を長くして待ってます!! (2022年9月8日 1時) (レス) id: 3fdbb0f866 (このIDを非表示/違反報告)
たぬき印(プロフ) - はなさん» 2話投稿時には既に修正しておりました。恐らく更新による時差かと思います。ご迷惑おかけしました。 (2022年2月13日 16時) (レス) id: e020d55359 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - オリジナルフラグたってますよ……! (2022年2月13日 4時) (レス) id: 1f4f011eda (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:たぬき印 | 作成日時:2022年2月12日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。