30人の人質【3年ａ組】 (ページ13)

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中尾だっけあの生徒。
彼女さんが水越だってかな。

そう呼んでる人がいたからそうなのだろう。

中尾はそこそこに目立つけど、犯人ではない。
だから狙った。
美術準備室に置いといたら、価値があるのか？

どうでもいいや、明日にでもわかる。

今日は寝よう。
雑魚寝かよ寝れないって。

｢これだうやって寝るの？｣

水越｢こんな状況でも寝れるのかよ。｣

｢机下げる？それとも仕切りにする？｣

諏訪｢仕切りにするか。男子いるし。｣

｢じゃ、机中央に寄せて。2段にしてね。ハイハイ早く。｣

手を叩けば数人が動き出す。

水越｢なんでこんな時に寝れるの？何で？中尾は、｣

｢知らん。はい皆動いて。水越さん。今日は寝て明日考えよう。死んだ確定ではないから。｣

そう言っているうちに壁はできた。
完全な壁ではないけど、女子は前の扉、男子は後ろの扉を使うようにL字型の壁にした。

｢じゃ寝るか。おやすみ。｣

電気を消し床に座り壁によしかかる。

状況が状況のため眠くはない。
まだ興奮が残っているみたいだ。

みんなも寝れないのだろう。話し声も少しするし、泣いている声も聞こえる。

はぁ。寝ろよ早く。話してたって意味ねぇんだから。

まだ十時手前。みんな寝れないか。
でも疲れたでしょ。早く寝ろ。