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79 side桃 ページ40

神ちゃんは落ち着いて薬で眠っている…。


こうして見ると本当に小さい…。


けど、中身はきっと、俺なんかより全然強いんやろうなぁ。


医者の説明では、今使っている薬は血液が血管のなかで固まらないようにする薬だそうで、副作用として出血したら止まりにくい…だから注意してくれと言われた。

神ちゃんのあの様子だと、血が止まらなくなったのは今日が初めてではないだろう…おそらくその現場には親父もいたんだろう。

神ちゃんが落ち着いたと言う事を親父にも伝えてやろう、電話口では相当慌てふためいていたはず…あんな親父は初めてお目にかかった。


きっと…神ちゃんと、一緒に居る時の親父は優しく穏やかで、人間らしい親父に違いない。


夕方まで神ちゃんに嫉妬して当たり散らしていたけれど、今は不思議と落ち着いていた。


今ならきっと、親父の口から何を聞いても受け入れられる気がする。



バタバタと急に賑やかになった廊下が、親父がきたことを告げていた。

静かに病室から出てくる親父の背中は。いつも見ている親父とは、別人のようで酷く寂しそうだった。

桃「親父…神ちゃん眠ってるんやろ?」

『あ…ああ』

桃「飯、食いに連れてってくれへん…」

『そうだな…』

と返事をしてから、ひとつ…深いため息をついた。




桃「俺に何か言う事ある?」

親父とこうしてサシで飲むのは殆ど初めて…連れてこられたのは静かな会員制のバー、スタッフも心得ていてこちらが話しかけるまで絶対に会話には入ってはこない。

『お前に…謝らなければいけない事はある』

親父と普通の会話するのだって、初めてかもしれない。

桃「せやろな…人の友達に手ぇ出してタダで済むと思とるの?」

『手は…出しとらんよ』

桃「でも、好きなんやろ」

『ああ…好きや』

桃「よくも息子の前でぬけぬけと言い切ったな」

淡々と告げる親父に少々腹も立つ。




『あれも…私の子…やからな』




ガタンッ……って思わず立ち上がったな、俺は。

桃「なっ…なんやの?それ」

『だから、謝らなアカンな言うとるやろ?』

桃「じゃ…神ちゃんは俺の」

『お兄さん…やねんなぁ』

桃「ちょぉ待って…俺、今プチパニックやねん」

『ほんなら…頭の整理出来るまで待つとしようか』

桃「そんな大事な事、何で今まで黙っとったん?」

『自分も知らんかったから、仕方ないやろ』


……ホンマに狸親父やわ。



桃「詳しい事、話してくれるんやろ?」



納得するまで…聞き出したるわ。

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rik(プロフ) - ペンギンさん» ありがとうございます!なんか詰め合わせ行けという人が多かったのでそちらに行かせてもらいますね…ぬるい昼顔みたいなもんですが(・∀・) (2017年7月18日 0時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン(プロフ) - 流星くんかっこいいです(はぁと) 濁さず詰め合わせにいってほしいです! (2017年7月17日 3時) (レス) id: 17c27466bb (このIDを非表示/違反報告)
キャラパリポーズナ - rikさん» 短編集とかでリクエスト受付てくれているところだと瞬時に神ちゃん受けリクエストしちゃうんです… (2017年6月19日 22時) (レス) id: 88cef23244 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - キャラパリポーズナさん» ですよね…。あれば真っ先に読み手にまわって自分書かないんですけど、ないから書いてます (2017年6月19日 0時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - 梨神さん» わぁ!ありがとうございます。ちょい大人向けのきゅんですが、気に入って頂けて嬉しいです!更新がんばりますね!! (2017年6月19日 0時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:rik | 作成日時:2017年5月27日 20時

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