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花弁が7枚 ページ8

声の方を向けば、昨日見た、泣きぼくろのある男子生徒だった



『ッんでお前………ッグァッッ』



烏天狗から目を離したのが失敗だった


首辺りに衝撃が走り視界が暗転した










.









『……………』


目が覚めた

ここはどこだ



「あ、起きた」



すぐ近くに綺麗な女子生徒がいた



「大丈夫?」


その女子生徒が問う


ムク、と起き上がって数回瞬きをする



『首が痛い』



痛みを主張する首を抑えそう言う



「やっぱりやりすぎじゃない

緋翠さん」


「あぁ?俺が悪いのかよ」




降ってきたその声に勢いよく振り向く





『は?!?!エ!?!?!なんで?!?』


完全に脳が覚めきらず、大声で叫ぶ



「うるせぇな、童」



心底ウザそうに耳を小指で塞ぐ烏天狗



『な、なんでお前がここにいるんだ!?
あとお前らはコイツが見えてんのか!!?』


烏天狗を指さしてここにいる他の人間に問う


ここには、昨日見た男子生徒たちがいた

やっぱり昨日の違和感は間違っていなかった



「え、お前も見えるのか?」


ガタイの良い男子生徒が逆に問う


「当たり前だ、コイツ呪術師だぞ」


「「「「えぇ?!?」」」」



烏天狗の言葉に男子生徒たちが一斉に叫ぶ



「じゃあこの人は緋翠を祓うのか?!」



オレンジ髪の男子生徒が私を指さして烏天狗に聞いた


途端、生徒たちの瞳が私を鋭く睨んだ


このプレッシャーはなんだ



なぜ非術師が特級呪物と関わっている
なぜ非術師が特級呪物が見える
なぜ非術師が呪術師()を知っている




お前たちは、烏天狗は、なんなんだ



「──お前、昨日もそれが目的だったのか」


ガタイの良い男子生徒がそう呟く



生徒たちの目が更に鋭くなる

何でだ、分からない
この状況が分からないから何も出来ない




「────たわけ、コイツには俺を祓えねぇよ」


烏天狗がそう言った


『………は?』


「俺がさっき言ったじゃねぇか、お前は俺より弱い」



緋色の目をうざそうにコチラに寄越しながらそう言う




『………ふざけんなよ』



自身の額に青筋が浮かぶのが分かる



いや、待て、怒りに身を任せるな


静かに息を吐いて、烏天狗を見据える



恐れるな、祓うなら、今。



『───(おう)か……』



間合いを詰めるために駆け出す



自身を賭けてでもこいつを祓う


こちらの術式の開示より早く、烏天狗の口は動いた




塵旋風(じんせんぷう)

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霜天(プロフ) - リムル=テンペストさん» 書いた当時はまだ名称変わってなかったので…今では結構グレーゾーンな名前かもしれなくてちょっとビビってますw (4月10日 17時) (レス) id: 8077fe3d9d (このIDを非表示/違反報告)
リムル=テンペスト - ジャ●ーズwwww (4月9日 16時) (レス) @page6 id: 93fa3720ae (このIDを非表示/違反報告)
霜天(プロフ) - 日和さん» コメントありがとうございます!お話の更新は内容ごとに一気更新なのでその時までお待ちください!お話呼んでくれてありがとうございます! (3月25日 15時) (レス) id: 8077fe3d9d (このIDを非表示/違反報告)
日和(プロフ) - また更新あるかな?楽しみにお待ちしてます!!! (3月24日 16時) (レス) @page16 id: 382be6b823 (このIDを非表示/違反報告)
霜天(プロフ) - サラミさん» わー!ありがとうございます! (2022年11月6日 13時) (レス) id: c24311492d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霜天 | 作成日時:2022年8月28日 22時

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