花弁が11枚 ページ12
あれから、それぞれ帰宅し、今は夜の23:45
学校の復習を終え、布団に入る
「………しかしなんだったんだあの箱………」
瞼を閉じれば浮かぶ木箱
あの時は好奇心より恐怖が勝って中身を見ることが出来なかったが、
「…………気になる…………」
今となっては気になって気になって仕方がない
はぁ、とため息をついてそれ以上は考えないようにした
「───あれ、俺」
寝てたはずだ
気が付けばどこかよく分からない場所にいた
「桜？」
目の前には巨木と言える大きな桜の木があった
ほう、と咲き誇る桜に思わず感嘆する
無意識に桜の方へ吸い寄せられた
「………ん？誰かいる？」
近づいていくと木の根元に人影が見えた
全身が黒い衣服で覆われその背は異様に高く見えた
不意にそれがこちらを振り返った
途端、今まで動いていた足が動かなくなった
まるで金縛りにあったよう
「…………ﾊｯ………？！」
果てしなく離れていたはずの桜との距離は気が付けば、根元にいるそれの顔が分かるほど近づいていた
それは人ではなかった
それは大きな嘴を持ち、目は炎のようにあかかった
それから溢れる威圧感が、動くことはおろか、喋ることすら許さない
声にならない悲鳴で口をハクハクとさせる
足は震えているのに地面に縫い付けられたように動かなかった
この恐怖に苛まれる様を見ていたそれが大きな嘴を動かした
「──お前にゃ守れん」
しゃがれた低い声が耳をつんざいた
「お前には桜は守れない」
嘲笑が混ざって再びしゃがれた声が聞こえた
「───を探せ、俺はそいつに逢いたい」
途端、風が舞い、体が浮く感覚がした
黒いそれが、桜が遠のいていく
手を伸ばせど遠のいていった
再び目を覚ました時、そこは見た事のある自分の部屋だった
「………なんだ、夢か……」
身体中に変な汗をかいている
現在時刻は午前5時
二度寝をするには時間が足りない
寝るのを諦めていつもより少し早く自室を出た
あんな夢を見て寝れるわけがないか
早起きしたせいでいつもより数十分早く学校に着いたが、体育館には人影が見えた
澤村「……日向と影山か……？」
あのバレー馬鹿二人は日頃こんな早朝からやっててもおかしくない
よく体力が持つもんだ
菅原「アレッ、大地？？」
しかし、その人影は予想とは違う人物だった
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霜天(プロフ) - リムル=テンペストさん» 書いた当時はまだ名称変わってなかったので…今では結構グレーゾーンな名前かもしれなくてちょっとビビってますw (4月10日 17時) (
レス) id: 8077fe3d9d (このIDを非表示/違反報告)
リムル=テンペスト - ジャ●ーズwwww (4月9日 16時) (レス) @page6 id: 93fa3720ae (このIDを非表示/違反報告)
霜天(プロフ) - 日和さん» コメントありがとうございます！お話の更新は内容ごとに一気更新なのでその時までお待ちください！お話呼んでくれてありがとうございます！ (3月25日 15時) (レス) id: 8077fe3d9d (このIDを非表示/違反報告)
日和(プロフ) - また更新あるかな？楽しみにお待ちしてます！！！ (3月24日 16時) (レス) @page16 id: 382be6b823 (このIDを非表示/違反報告)
霜天(プロフ) - サラミさん» わー！ありがとうございます！ (2022年11月6日 13時) (レス) id: c24311492d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霜天 | 作成日時：2022年8月28日 22時
