今日:230 hit、昨日:65 hit、合計:309,362 hit
小｜中｜大
記憶113 ページ22
丸盆に茶の入った湯のみと急須を乗せて部屋へと戻る。
｢いやあ、わざわざすみません｣
そんなつもりなど無かったのに君が持ちに行かせたんだろと心の中で密かに不満を垂れる。
｢さっ、どうぞおかけください｣
｢君の部屋じゃないだろ……｣
正式には私の部屋でもないが、それでも今は私の部屋だ。
綾部くんと向き合うようにして私も正座をして座る。
これを飲んだら帰ってくれるのだろうか。
いや、暇つぶしと言っていた。
となれば、茶を飲みながら雑談でもするのかもしれない。
考えていても仕方がないので、問いただす。
｢それで、なんの用かな？｣
｢言ったじゃないですか。暇つぶしですよ｣
｢雑談でもしに来たのか？ それなら、同学年の友達とすればいいのに｣
｢つれないこと言わないでください。迷惑ですか？｣
その通り、迷惑だ。
私はこの後重大な任務があったのに、絶賛予定潰され中なのだから。
そんなこと言ったところでまた上手くかわされて、どうせ付き合わされるのだからもう言うのはやめておく。
｢そんなことはないけど、あまり関わったこともないのにどうしたのかと思って｣
すると綾部くんは懐から白い紙を取り出した。
正確に言えば、白い紙に包まれた何かを取り出した。
私はそれを見てから綾部くんの目を見て、｢これは？｣と尋ねる。
彼は得意気な顔をして言った。
｢ご褒美です｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 258人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「忍たま」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：小学７年生 | 作成日時：2020年1月13日 19時
