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記憶56 ページ11

「外出届、確かに受け取りました。いってらしゃーい!」


「気をつけてくださいね」




放課後、小松田さんと一緒に保健委員会の人たちを見送る。


大きな籠を背負う五人。
そのメンバーに伏木蔵くんがいるのを見て、彼も保健委員会だと言っていたのを思い出した。


あの小さな体に大きな籠は不釣り合いで、役目を代わってあげたいと、謎の庇護欲に駆られる。



(雨、降らないといいけど)



今日は朝から曇っていた。
素人目にも、いつ雨が降ってもおかしくないと外出を躊躇うレベルに。
私にそんな自由は許されていないので、あくまで想像の範疇を抜けないのだけど。



「ここにいたのね」



見送りを終えて門の中へと戻ると、黒い忍装束が良く似合う手足の長い女性が。



「山本さん」



声の主は山本さんだった。
朝とは違い、若い方の。




「お昼、食べてないんですって? やっぱり具合悪いんじゃ……」



どうやら、お昼をとっていないことを誰かから聞いたようだ。
おばちゃんあたりから漏れたのだろう。



「はい、あまり食欲なくて」



隠しても仕方ないので正直に話す。


別に一食抜いたくらいで人は死なない。
気遣ってくれるのは有難いが、少々過保護すぎるように感じる。




「そう。……晩ご飯は食べられそう?」



まだ夕飯までは数時間ほどあるだろう。
具合が悪いというのでは本当にないので、それまでにはお腹も空いて食欲も戻っているはず。


「はい、多分大丈夫です。わざわざありがとうございます」


「気にしないで。ただ、具合が悪くなったら誰かに言うこと。いいわね」




なんだか、母親に言われている気分になった。

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設定タグ:忍たま , RKRN , 天女   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:小学7年生 | 作成日時:2020年1月8日 20時

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