15話 ページ21
『__ねぇ、社長。復讐に理由なんてないの』
「……なら」
『でも』
『……それでも、そうしないと、苦しくて、死んでしまいそうで……私だって、最初は我慢する気だったの。
でも、でもね、探偵社に入って、過去のことなんてなかったみたいに、笑って生きているあの人を見て、私__』
『っ……許せなかった、ぐちゃぐちゃに引き裂いて、何回も蘇生して、ぼろ雑巾になるまで追い詰めて、あの人と同じ目に遭わせて……それで、それで……』
ああ、私はこんなに饒舌ではなかったはずなのに
おおよそ理論的な所を飛ばして、感情論だけで叫ぶようなタイプでもなかったのにな
こんな感情だって、全部、あの人がくれたものだ
「紫桜さん……っ!!!」
耳に触る、大声
「何言ってるの……?私の仲間を傷つけるなんて許さない!!!!!!!」
『……夢花さん』
大きな声を出して探偵社の人を寄せ集めてしまったようだ
おそらくは彼女の計画だろう
衆人環視の中でなら、私が黙るとでも思ったのだろうか
……むしろ、都合がいい
『っ、黙って!!!夢花さん、私、貴方にいくら仕事を押し付けられたってどうでもいいの。でも、でも……これだけは邪魔しないで……!!!』
懐から、銃を取り出す
……今この状況で、どこまで通用するかはともかくだ
対異能者用に作られた特殊兵器だと、猟犬の彼は言っていた
『……与謝野、晶子』
名前を呼ぶ
奥の方で、困惑している様子の彼女に銃を向ける
ああ__なんて、穏やかなのだろう
最初からこうしてしまえばよかったのだ
180人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
メイデーア - ゆ、夢花……おま、夢主様のこと好きなレズなんか?まあいいんやけどな??まぁっさか、復讐の相手がよさーさんとはねー。立原春蝉様が神すぎて泣きますわ。つか優しすぎんぁ優しすぎん?幸せに生きてほしいってよお……もう結婚したい男No. 1だぜ、あんたはよぉ…… (4月22日 15時) (レス) @page23 id: 8fc649d94d (このIDを非表示/違反報告)
唯月(プロフ) - 更新ファイトー (2月3日 18時) (レス) @page23 id: e29621fb11 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - 国木田さん!!!肩に鋏って!!おま、!良すぎてやばい!! (2月1日 0時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺 - 百合いいねぇ❤ (1月30日 8時) (レス) @page22 id: b34111cf4c (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - 国木田さん。!!!結婚してくださいッ!! (1月25日 22時) (レス) @page21 id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:riizumi7 | 作成日時:2024年1月14日 23時