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2話 ページ3

「芙羽梨をいじめないで。……芙羽梨が泣いてる」

そう言って芙羽梨さんを庇うのは泉鏡花、元暗殺者の少女

「そうだよ!どうして芙羽梨さんにそんなに酷いことができるんだ!」

さらに重ねがけで芙羽梨さんを庇う少年、中島敦

「いや、さすがに戦闘員の仕事には行かせられん。俺が代わりに行く」

助け舟を出してくれたのは国木田さん
社長の一番弟子だけあってちょっと優しい

……でもさっき仕事押し付けられたような……気のせいか

まぁ大抵の社員は口々に芙羽梨を庇っている
まぁこうなってしまえば私には止められないし

『あ、あの、わかったわかったやります!やりますから!』

「えっ、ほんとぉ?もうッ、最初っから引き受けてよね!芙羽梨怒っちゃうぞ!ぷんぷん!」

こいつそのうち人とか殺しそうだな
というか私のこれも割と命の危機だけど

事務員が戦闘員用の仕事に行くとか冗談じゃない
私だって……私だって!
ずっとやりたくて、でも社長が怒るからやめておいたのに!!

そんなえっちな……じゃなくて倒錯的……でもなくて重要な仕事を放り出すなんて許せない!
というか放り出せるくらい仕事があるとか羨ましすぎ!

「……何を騒いでいる」

『あ、』

「わ、諭吉さぁん!」

『呼び捨てやめろ殺すぞ。平伏してください社長の前ですよ』

よりにもよって社長を呼び捨てにする芙羽梨
危なかった、私の理性がもうちょいやわやわだったらぶち転がしてた

「紫桜」

『はい社長!なんですか!?この春憂紫桜、社長のためなら火の中水の中どこだって……』

「そうか、ではベットに帰って休め」

『……?』

「分からない、という顔をしても無駄だ。大人しく寝ろ、クマが酷いぞ」

私の頬に手を添えて、目元をなぞるように撫でる社長
……今死んだら幸せかな……

幸せだろうな……
あっだめかも、頭ふわふわしてきた

『……あ、』

「紫桜?」

足元がふらつく、そのまま視界が揺れて倒れ……

「紫桜!」

なかった
社長が抱き寄せて受け止めてくれた

でもやっぱりだめっぽい、私の意識はそこで途切れる
遺言言っとこ

『……あーあ、社長のために124連勤24時間連続勤務頑張ってたのに…………記録、とぎ、れ……』

「おい、なんだそれは。124連勤。記録!?そんなスポーツのような調子で!?休め!いや、だがここで気絶するのは……紫桜、紫桜!」

社長の声が遠のいていく……
視界がモノクロになる〜……

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朱鷺 - 太宰さんが馬鹿でウケる (1月30日 9時) (レス) @page25 id: b34111cf4c (このIDを非表示/違反報告)
太宰の包帯少女 サブ - お話全て読みました。感動です。死にます。 (1月19日 4時) (レス) @page24 id: 7ba6d2397a (このIDを非表示/違反報告)
太宰の包帯少女 - ふわり許すまじ!!紫桜ちゃん幸せになって…!! (1月17日 11時) (レス) @page1 id: 76044cacdf (このIDを非表示/違反報告)
お稲荷 - 初コメ失礼します! こういう社畜系のお話大好きなんですよね〜 これ作った作者さん神でございます (1月13日 19時) (レス) @page18 id: bf74b10c25 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 社長オオオオオオ!、!夢主ちゃんを守ってあげてええええええ!!! (1月12日 17時) (レス) @page15 id: a350d82ee1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:riizumi7 | 作成日時:2024年1月10日 1時

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