18話 ページ20
……大人しく
愛しの社長に言われた通りに、社長室へ向かう
オフィスでは泣き崩れる芙羽梨さんと、彼女を庇って私を罵倒する声がうるさかったからちょうどいい
『……失礼します、社長。私です』
「入れ。……済まないな、先程は」
『……いえ。むしろ、優しい処分です』
二度と目の前に現れるなとか言われてたら、私もうダメだったかも
「そうか。……それで、要件、なのだが」
『はい。社長の命であればなんでも』
「……探偵社を辞める代わりに、私の家に住み込みで家政婦をしてくれないだろうか」
『……？わ、私、が、ですか？』
……なんでも、とは言ったものの困惑してしまう
私、今車椅子でしか動けないし、治るかも分からないのに
「……ああ」
『でも、私、多分しばらく……から、一生、車椅子に乗ったままで、まともに家事なんて……』
「構わん。……家政婦などただの口実に過ぎん」
口実だって
……口実って、なんの、だろう
『え、ええっと……』
「……私は、紫桜と共にいたい。何よりこんな状態にまで追い込んでおいて、このまま放置など出来ん」
私を姫抱きにして、車椅子から下ろしてくれる社長
『……でも、私……社長の負担にしか……』
「……負担、だと？冗談でも有り得ん、たとえ何があろうと、家に帰ればお前がいてくれる。……それだけで、どんな疲れも吹き飛んでしまう」
ソファに下ろされて、隣に座った社長に微笑みかけられる
……なんて、優しく笑うのだろうか
「……愛してる、と言っただろう」
『で、も、私、社長にそんなふうに思っていただけるような人間じゃ……』
「私が誰を愛するかは私の自由だ。……たとえ本人であっても、私の愛するものを否定することは許さん」
優しく手を握られた
……優しくて、包み込まれるみたいなのに、ちょっと力がはいってて痛い
「……引き受けて、くれるだろうか」
ひどいな
社長の頼み事、私が絶対断れないってわかってるくせに
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朱鷺 - 太宰さんが馬鹿でウケる (1月30日 9時) (
レス) @page25 id: b34111cf4c (このIDを非表示/違反報告)
太宰の包帯少女 サブ - お話全て読みました。感動です。死にます。 (1月19日 4時) (レス) @page24 id: 7ba6d2397a (このIDを非表示/違反報告)
太宰の包帯少女 - ふわり許すまじ！！紫桜ちゃん幸せになって…！！ (1月17日 11時) (レス) @page1 id: 76044cacdf (このIDを非表示/違反報告)
お稲荷 - 初コメ失礼します！ こういう社畜系のお話大好きなんですよね〜 これ作った作者さん神でございます (1月13日 19時) (レス) @page18 id: bf74b10c25 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 社長オオオオオオ！、！夢主ちゃんを守ってあげてええええええ！！！ (1月12日 17時) (レス) @page15 id: a350d82ee1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：riizumi7 | 作成日時：2024年1月10日 1時
